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風見side



通常、公安の人間でさえ、
“ゼロ”に所属している人間と接触する機会は殆ど無い。




正確には《“ゼロ”として接触する機会》

…と言うべきだろうか




秘匿性の高い任務に就く事の多い“ゼロ”は、身分を偽り隠し、日本という国の為にその身を捧げている。

そんな“ゼロ”と接触する事ができるのが俺、風見裕也だった。




…そう、“だった”のだ。







***







あの日は確か
まだ肌寒かった初春の季節

冷たい雨の降る日本橋で、潜入捜査をしていたゼロの捜査員こと降谷さんと情報交換をしていた。







「…ところで、例の件はどうなった?」


「いえ、それはまだ__『ソレ、先ほど確認取れました。』_ッ!?」


『…そんな驚かないでくださいよ風見さん。データ携帯に送ったんでみといて下さい。じゃ、また後で』


「「………」」


「風見」


「………はい」


「これでよく公安が務まるな」








***







それからは、地獄だった。

…正直思い出したくもない




勿論、接触している最中は終始警戒を怠らず、周りからは私達が話しているようには見えないよう、工夫して行なっている。

それなのに、此方の会話を把握しているだけの時間、俺はアイツの存在に気付けなかった。




本人曰く、

《獣を狩る時は、音や気配なんかを断って行動するんで、そのクセっすかね。あの時ずっと風見先輩の隣に居たんすよ、私》

との事。…頭が痛い。




あれがきっかけで、アイツは“ゼロ”と接触できる人間のひとりに加えられた。

降谷さん、本当にすみません。




そんな俺の部下が、降谷さんと接触しに行ってから帰ってこない。

頼むから何事もなく無事に帰ってきてくれ…
キリキリと痛みだした胃をさすりながら待っていると、携帯が震えた。








ディスプレイには《降谷》

……ッア、(察し)

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仮面タロウ(プロフ) - シズキさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです(*^^*)何度か見直してるですけど減らなくて…、更新頑張ります! (2019年11月29日 23時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
シズキ(プロフ) - 仮面タロウさん» 凄く面白いですっ!!シリアスのようでユーモア溢れた会話やストーリ本当好きです!誰だって誤字はありますよ〜。これからも応援していますっ!! (2019年11月29日 22時) (レス) id: 0b065aa661 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます( ;∀;) (2019年11月27日 18時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 32話に誤字がありました。「手見上げ」ではなく、「手土産」です。 (2019年11月24日 19時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます! (2019年11月23日 19時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:仮面タロウ | 作成日時:2019年11月9日 14時

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