検索窓
今日:16 hit、昨日:39 hit、合計:417,912 hit

42 ページ42

風見side



警視庁から少し離れた飲食街

ここはオフィス街からも程近い所にあるが、夜になるとそういった出会い目的の男女が多くいるスポットでもある。

最寄りの駅に向かい歩いていると、鞄を持っていない反対側の腕に、見知らぬ女性が絡み付いてきた。







「…お嬢さん。俺なんかよりもっと君に相応しい別の男を選びなさい。生憎俺は君に構っているほどの時間は、」


『しっ、周りも暗いしこれだったらデート中のカップルに混ざれます。』


「……熊狩か?」


『そうっす、なんも連絡せずに突然すみません。』


「別にそれはいいが…。お前のその格好は、任務か何かでか」


「…いや、これは……その、プライベートで」








最後方は、口の動きでなんとか聞き取れるほどの小さな声だった。

シンプルで露出の控えめなその服装は、異性として好感が持て、熊狩にとても似合っていた。








「……たまには良いんじゃないか。」








気の利いた褒め言葉を言えない自分に、心の中で失笑する。

そんな熊狩は、自分が女だと再確認する分には良いかもしれないとケラケラ笑った。








「…で、滅多に接触してこないお前が、急にどうした?…あの人の事か」


『流石ですね、風見さんにはなんでもお見通しだ。…今日、完全に別人の姿をした上司さんと花見会場の公園で会ったんです。』


「別人の姿…ベルモットか。」


『はい、彼女愛用の香水のニオイも微かにしたので間違いないかと。』








確か降谷さんは今、赤井が何らかのトリックを使って今も生きながらえている線を、ベルモットと共に探っていると聞いている。

降谷さんが花見会場にいたのは、赤井秀一に関することで動いていたのかも知れないな…






俺たちは路地へ入り、
人通りの少ない方へ歩みを進めた。

43→←41



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (326 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
874人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

仮面タロウ(プロフ) - シズキさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです(*^^*)何度か見直してるですけど減らなくて…、更新頑張ります! (2019年11月29日 23時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
シズキ(プロフ) - 仮面タロウさん» 凄く面白いですっ!!シリアスのようでユーモア溢れた会話やストーリ本当好きです!誰だって誤字はありますよ〜。これからも応援していますっ!! (2019年11月29日 22時) (レス) id: 0b065aa661 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます( ;∀;) (2019年11月27日 18時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 32話に誤字がありました。「手見上げ」ではなく、「手土産」です。 (2019年11月24日 19時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます! (2019年11月23日 19時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:仮面タロウ | 作成日時:2019年11月9日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。