貴方じゃないとだめ。．NS (ページ35)

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story 34 ページ35

(side N)

和「ねぇ、潤くん。」

潤「ん、」

横並びになって歩いていた足を止めた、

和「俺、潤くんのこと本当に本当に大切なんだ。」

真っ直ぐ俺に刺さる視線

…ちゃんと言わないと

和「いつも背中押してくれて、辛い時は抱き締めてくれて

そんな優しい潤くんが友達として好き。」

残酷を振りかけているのはわかってるよ
わかってるんだよ

和「やっぱり、

俺は翔ちゃんしか居ないの。

報われなくてもいいなんて思ってないけど、
もうどうしようもないから。

…ありがとう、好きって言ってくれて。」

俺の精一杯の気持ちを込めて。

潤くんのこと大好きだから。

潤「…和が嫌じゃなければ、これからも一緒に居ていい？」

和「…いいの？」

潤「傷ついてないっていうと嘘になるけど、答え分かってたから、覚悟はしてた。」

え？

潤「どう考えても勝ち目ないでしょ。

和のこと見てたんだから、それくらいわかるよ。和の翔さんを見る目は好きが溢れてるよ？(笑)」

和「…何それ！？」

潤「気づいてないのは二人だけだよ。」

二人…？

潤「応援してるから、ニノも頑張れよ！」

じゃあ俺こっちだから、と言って俺の帰路とは反対側の道に消えていった。

潤くんが最後に言ったニノは、ちょっとぎこちなくて、ちょっと寂しかった。

こんなことを言ったら、潤くんに怒られるだろうか。

潤くんはちゃんと向き合ってくれた

俺も向き合わなきゃ

自分の気持ちに。

わかっているのに、足は動かないままだった。