憐れ. (ページ2)

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指定された15:00までずっと家でふわふわだらだらした生活を。

だってすることないし。

趣味なんて到底ないし。

ただ、生きてるだけ。

生きるための生活費を稼ぐために重い体を彼の所まで持ってく。

ださ。

テレビ見て、だらだらして、

お菓子食べながら、まただらだら。

そうこうしていると夕方なんてあっという間。

気づけば16:30。

行こ。

薄手のパーカーを羽織って、

色気のないスリッパを履いて。

肌が外気に触れる。

まだ蒸し暑い。

暑いより寒い方が好きだ。

自転車で30分。

彼のアパートに到着。

ここの3階に住む彼は、

普通にちゃんと働いててまあまあのお金持ちだ。

…たぶん。

毎回茶封筒の中身を見ればわかる。

一人暮らしの男がせふれに渡すお金なんて少しで十分なのに。

＿＿結構入ってるから。

パタパタと階段をスリッパで軽く駆けのぼって

3階で廊下へ進む。

「キム」の文字。

インターホンも鳴らさず、ガチャ、と銀色のドアノブを回す。

「あ。時間ギリ過ぎ」

そう言ってベッドに座ってくつろぐ彼は

変に露出もしてないのに色っぽく見えた。

キム・ミンギュ。

わたしのせふれ。