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iPodで音楽を聴きながら待つこと一時間。
「お待たせ。」
着替えた亮ちゃんが後ろのハッチを開け
荷物を積み込みはじめた。
ぴゅう、とまた冷たい風が車内に流れこむ。
ボードも積み終えて運転席に乗り込んできた亮ちゃんに
コーヒーを水筒からホウロウのマグについで渡す。
「ありがと‥」
唇が紫色。
いくらドライスーツ着てても、そりゃ冷えるわ。
そのまま二人で黙ってコーヒーを飲んだ。
熱いカップに指先がじんじんして、凍っていた頬が湯気でゆるむ。
目の前の海には冬の柔らかい日差しがあたり、今日が晴れになることを告げている。
「そや、これサーフショップでもろてん。」
金色の包み紙をむいて
ブラックコーヒーに落としてくれたのは、ビターチョコレート。
鼻をくすぐる甘い香りがあたしの心のモヤモヤも溶かしていった。
「待っててくれて、ありがとうな。」
マグの熱で温まった亮ちゃんの手があたしの頭を二度
ポンポンって撫でてくれた。
「さ、なんかあったかい朝メシ食いに行こか。」
エンジンをかけながら、亮ちゃんはご機嫌だ。
チョコはいつ渡そうかな。
車内の温度が上がってきて
あたしはマフラーと手袋を外しベンチコートを脱いだ。
下はもちろんデート仕様にしてある。
晴天のバレンタインデートは、まだ始まったばかり。
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end.
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Satoshic_hina(プロフ) - 楽しく読ませていただきました。ひなちゃん素敵過ぎます。キュン死です。楽しかったです。 (2016年3月23日 23時) (
レス) id: caf6f5570b (このIDを非表示/違反報告)
かさね(プロフ) - (え・ω・な)さん» それはよろしゅうございました(^_^)。「まなじりから散弾銃」もよろしくお願いいたしますm(_ _)m。 (2016年1月28日 23時) (レス) id: 255f09d039 (このIDを非表示/違反報告)
(え・ω・な)(プロフ) - ひなが素敵すぎてほわぁぁってなった！！ (2016年1月28日 2時) (レス) id: c6416d8239 (このIDを非表示/違反報告)
かさね(プロフ) - いつの間にか赤いお星になっておりました、ありがとうございます！ (2016年1月22日 23時) (レス) id: 255f09d039 (このIDを非表示/違反報告)
かさね(プロフ) - パープル☆プー坊さん» コメントありがとうございます。キュンを供給できたようで、ようございました‥！今後ともよろしくお願いします(^_^) (2015年11月30日 13時) (レス) id: 255f09d039 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かさね
| 作成日時：2015年11月4日 23時
