番外編 Mizuki.I ページ48
｢こっちやって｣
｢次こっちね｣
｢あーその資料そこじゃない｣
｢あー！！！もう、瑞稀くん人使い荒くない?｣
さっきから、資料の整理ばっかり。
｢しょうが無いでしょ。結局、トップは無くなったけど生徒会はまだあるんだから｣
そう、トップは無くなった。まぁその間色々あって、生徒会だけは残すことに。
その時にあの5人だけでいいのに何故か私まで増やされて毎日良いように使われている。
｢というか、なんでふたりしかいないの?!｣
こんなに忙しいのに今生徒会室に居るのは2人だけで瑞稀くんも苦笑を浮かべている。
本当にもう、なんて言うと気を使ってくれたのか瑞稀くんは私に休憩しなよと言ってくれる。
｢瑞稀くんが休憩しないなら私も休憩しないから｣
実際に彼は私が来る前もずっとここに居たし、その間もずっとパソコンを弄ったまま。
｢俺は慣れてるからいいよ｣
瑞稀くんが人使い荒いのはもう有名な話だけど、それに誰も文句を言えないのは本人が1番仕事をこなしているから。
｢いいの、瑞稀くんも休も｣
ふっかふかのベッドで2人で座ると、沈黙が流れる。
それも別に居心地が悪いとかそういうのじゃない。
むしろ居心地はいい方だと思う。
｢…瑞稀くん?｣
少しすると、私の肩に何か乗りかかった気がして横目でちらっと見ると、
頬になにか擽ったくなるような物が触れていた。
…やっぱり疲れていたんだろうなぁ。
その状況が理解出来た時に1番最初に感じたことだった。
瑞稀くんは、静かにすやすやと寝ていた。
ほっぺたをぷにぷにと人差し指で試しに触ってみる。
｢…ん｣
…か、かわいい。
やっぱり丸顔なだけあってほっぺはとても柔らかかった。
男の子でこんな綺麗な顔は反則よね。
何回もぷにぷにと触ると流石に瑞稀くんも気づいたのか、目を擦りながら起きる。
｢あ、瑞稀く…?!｣
彼はまだ半分しか空いていない目で、私を見ると急にぎゅっと抱きついてきた。
｢あぁ〜Aだ｣
｢…え、ちょ｣
｢んふふ(笑)可愛い〜好き｣
このあと、瑞稀くんがちゃんと目を覚ました時に恥ずかしくて全然目を合わせてくれなかったのはまた別の機会で、ね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2809人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひまわり - 私の本名もひまわりなのでびっくりしました😋 この話は少し切なかったりキュンキュンしたり本当にこの話が好きでした！新作も楽しみにしています！ 番外編も見ました！心臓がバクバクでした (2022年8月18日 19時) (
レス) @page50 id: df48684e0a (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - うめぼしあめ。さん» コメントありがとうございます。本編も読んで頂いた上に番外編まで、とても嬉しい限りです。最後まで本当にありがとうございました。 (2019年8月21日 22時) (レス) id: 7571a91e8c (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - ハルさん» コメントありがとうございます。長い間読んでいただき大変嬉しいです。何度もコメントを頂いたこともこの作品を作る上で励みになりました。本当にありがとうございました。 (2019年8月21日 22時) (レス) id: 7571a91e8c (このIDを非表示/違反報告)
うめぼしあめ。(プロフ) - 本編も本当に大好きで、今涼くんの番外編を読んで死にました……。本当に最高です！キュンキュンしました！ (2019年8月19日 0時) (レス) id: 72abe16bad (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 本編でたくさんハラハラしたりホッとしたりキュンとしたり、、そして番外編がとても幸せで、本当に感動しました！早速読み返させて頂いています！新作も楽しみにしています！！ (2019年8月19日 0時) (レス) id: a070df98c4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひまわり | 作成日時：2019年8月8日 12時
