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「やっと前半が終わったけど、皆もうボロボロだわ……」
喜びも束の間、音無先生の言葉で現実に戻る。
「天馬、大丈夫か？ 」
「ハァ……っはい、大丈夫です。後半も頑張らないと！ 」
「もう。ホント無茶ばっかりするんだから」
「だってさぁ……」
松風君は休んで回復したらしい。それなりに疲労は見えるが足の痛み等は訴えていない。葵ちゃんに足を冷やしてもらいながら説教されて、不満げに頬を膨らませていた。
「カッコよかったぞ。後半も行け、天馬」
「はい！ 」
「水鳥さん！ 煽る様な事言わないでくださいっ」
「よし、後半戦もやるぞー！ 」
「やるなら勝手にやれ」
松風君の掛け声に応えようとしたら、先に否定の言葉を被せられる。
「但し、俺達は一切試合には関わらない」
熱気だった体に冷水を浴びせられた気分だ。
「今日の試合でハッキリ分かったド。フィフスセクターに逆らったどうなるか」
「やっぱ無理だったんだよね。サッカー取り戻すとか、そういうの」
「だからそれは、勝ち続けていけば」
「お前は黙ってろ！ 」
ピシャリと倉間先輩が言うと、後輩である私達は何も反論できない。
「分かりました。先輩達を巻き込んでしまったのは、謝ります。でも、俺達は戦います。例え六人になっても！ 」
「……勝手にしろ」
車田先輩がそう吐き捨てて、神童さんから視線を逸らす。
「ダサい」
静まり返ったこの場に私の一言がやけに大きく広がった。
「あ？ なんて言った」
「ダサいって言いました」
「いい加減にしろよ」
「いい加減にするのは先輩達の方です。倉間先輩は、霧野先輩を見て何とも思わないんですか」
言葉に詰まる倉間先輩に私は歩み寄る。
「先輩言いましたよね、サッカーを守るって。倉間先輩達にとってのサッカーはこんなダサいものなんですか。雷門の名前が泣いてます」
「一年のお前に何が分かるんだよ」
「雷門イレブンは私の憧れです！ 」
ビリビリと喉が痺れた。
「いつも本気でサッカーやって、どんなに強い相手にも立ち向かって。宇宙人だって倒しちゃう……」
「……最後ふざけてんのか？ 意味わかんねえ。どっから出てきた」
「ふざけてません。私は常に本気です」
「チッ」
「そんな最強の選手が集まる学校なのに。ちょっと痛い目にあったから逃げるなんて。そんなダサい姿晒すくらいなら、雷門イレブンなんか名乗らないでください！！ 」
──私の憧れを、惨めなものにしないで！
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やに(プロフ) - 杳覇さん» くらちゃんコメントありがとうございます(^^) 頑張りますー！ あと早速誤字やらかしているので、読み直し徹底して行きたいと思います恥 (2021年7月12日 10時) (
レス) id: 73f24c4202 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - よっしゃ新作きたーー！！！ あああ一話目から面白そう……！！ え、え、めっちゃ楽しみです……！！ 更新待ってます！！ あとその、「急な転向」って「急な転校」ではないでしょうか……！ (2021年7月12日 10時) (レス) id: 7468c0248e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やに | 作成日時：2021年7月12日 10時
