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「松風。……こうなったのはお前のせいじゃないのか？ 」
「お、おい倉間」
車田さんが止めるのもお構いなしに、倉間先輩は続ける。
「お前が入部しなけりゃこんな事にならなかったはずだ。今のサッカーのシステムが変だなんて分かってたからな」
「やめろ倉間。南沢が抜けたのはアイツの意志だ」
「そう決断させた原因は松風でしょう！？ 」
「倉間先輩……」
「それでも我慢してきたのはサッカーをやりたいからだ。……俺達からサッカーを奪うなよ」
「そんな、奪うなんて。俺はただ、本当のサッカーを……」
「な、何で松風君が責められてるんですか！？ 」
倉間先輩にギロリと睨まれる。
「コイツが来てから！ 神童も三国さんも変わっちまった！ 反田っ……！ お前みたいなシードが来たり、南沢さんもチームを見捨てて……！ もう散々なんだよ！ 」
少なくとも私が雷門に来たのは松風君のせいではなく、聖帝の采配だ。だけどこれを言い返しても倉間先輩の鬱憤が晴れる訳ではないので押し黙る。
「雷門サッカー部を潰そうとしてんのはフィフスセクターじゃねえ。お前だろ、松風！ 」
こんな騒動があっては練習に身が入る道理もなく、三国さんの提案で部活は早めに切り上げられた。もしかしたら三国さん本人が南沢さん脱退のショックに耐えきれる状態じゃなかったのかもしれない。
私は正直な話、どうしてシードでもない皆があんなにフィフスセクターに従順なのかが理解できなかった。転校してきたばかりで先輩達にあまり思い入れが無いからだろうか。いや、……よそう、あまりネガティブな事ばかり考えているとどんどん卑屈になってしまう。
「待たせたな」
制服姿の神童さんがノートを持って部室へと入ってきた。隣には円堂さんもいる。
「……南沢だが、音無先生の机に退部届があったそうだ」
「そうですか……、倉間は大丈夫だろうか」
これは騒動の後に聞いた話だが、倉間先輩は南沢さんに一番懐いていたらしい。だからあんなに取り乱していたんだと納得した。
「チームはご覧の有様だ。この際にしっかり聞いておきたい。反田、お前はどうして雷門に来た？ 」
「どうして……そうですね、来た理由はいくつかあるんです。この前、神童さんに話したのが一つ目の理由です」
「……夢か」
「はい！ 」
始まりはイナズマジャパンの試合を見たあの時。円堂さん達が紡いだ数々の逸話を聞き育った私は、雷門イレブンになる事。そしてイナズマジャパンになる事を夢見た。
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やに(プロフ) - 杳覇さん» くらちゃんコメントありがとうございます(^^) 頑張りますー！ あと早速誤字やらかしているので、読み直し徹底して行きたいと思います恥 (2021年7月12日 10時) (
レス) id: 73f24c4202 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - よっしゃ新作きたーー！！！ あああ一話目から面白そう……！！ え、え、めっちゃ楽しみです……！！ 更新待ってます！！ あとその、「急な転向」って「急な転校」ではないでしょうか……！ (2021年7月12日 10時) (レス) id: 7468c0248e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やに | 作成日時：2021年7月12日 10時
