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汚れたジャージを洗うなどして食堂に行くと、もう他の連中は食事を始めていた。ドアを開けると一瞬だけ部屋が静かになったが、僕に付き添っていた冬花は構わず入っていく。
「入口で突っ立ってんなよ」
背中をやや強めに押され、思わずよろけるが利き足で踏ん張り転倒は免れる。手で押される時のそれとは異なる固い感触に、怒りが込み上げた。
「おい。今、僕を足で押したね？ 」
背後にいた不動を睨むが、目を逸らすことなく鼻で笑われる。
「だったら？ 」
「……」
「そう睨むなって。ちょっとのことじゃ転ばねぇように
「お前さぁ……僕が食堂来るまで近くで待ってたり、マジで暇なんだね。躾がなってないのはどっちだよ、クズ。僕がいなくて寂しかったのかい？ 普通ヘソ曲げるにしたって人の背なんか蹴らないけど、友達いないから分かんなかった？ 」
「か、影山君！ これお盆ね！ あっ、そう、食べ物のアレルギーあったりする？ 」
一触即発の状況を部屋にいる全員が固唾を飲んで見守っていたが、マズいと思った木野が僕に無理矢理話を振ってきた。
「ない」
「良かった……。今日のお昼はカレーで、おかわり自由よ」
僕にアレルギーが無いことにではなく、喧嘩を止めることが出来て良かったと安堵しているんだろうな。冬花といい、マネージャーたちは輪から外れたメンバー(不動や飛鷹。自分で言いたくはないが、僕)と率先してコミュニケーションを取ろうとしてくれている。
選手間の不和を少しでも無くそうという健気な気持ちが伝わってくる。今だって自然に不動と僕に距離を取らせたし。
木野がなみなみと盛られたカレーを僕のお盆に乗せてくれた。強い香りが鼻を刺激する。
「……」
「どうしたの？ 影山君」
カレーが乗ったお盆を持って、入口から見て後方の机へ歩を進める。
やや乱暴にお盆を飛鷹の前に置いた。椅子を引き、深々と座り込む。
「ねぇ。このカレー、一口食べてくれない？ 」
「食べてくれるんだったら、僕の足引っ張ったの許ししたげるよ」
そう答えると、怪我をさせた負い目からかそれとも面倒だから適当に
そして勢いよく
「ゲホッ、から……。ゲホゲホッ！」
「あはは、やっぱりなんか入ってたんだ」
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名無し40482号(プロフ) - 夢蜂さん» ホントですか！ ありがとうございます。久しぶりに筆をとったのでお見苦しい点もあるかと思いますが、完結までまだまだこれからなので長い目で応援して頂けたらと思います(^^) (2020年11月13日 20時) (
レス) id: b02fa3353c (このIDを非表示/違反報告)
夢蜂(プロフ) - 久しぶりに占ツクに帰ってきたら好きな作品に巡り会えました！更新ゆるりと待ってます！！ (2020年11月13日 12時) (レス) id: e0800992ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し40482号 | 作成日時：2020年10月18日 21時
