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「大阪ギャルズは途中から監督が変わって、運営元が変わって……男子も入れるクラブチームになったんだ」
アルバムの最後の写真には、トロフィーを持った私を囲む大阪ＣＣＣの男子選手達が写っている。
「私達が優勝してから苦情が入ったの。女の子しか入れないのは不公平だって」
「不公平……それって不公平、なのかな」──だって、それまで何も言われてなかったのに──松風が戸惑いながら言葉を紡いだ。
「……だからギャルズを抜いて、大阪ＣＣＣに改名したんだ。この写真は名前が変わってから出た大会のものなの」
「……ギャルズの女の子達は？ 」
「あ、……あ、あぁ。勿論、この時も皆チームにはおるよ！ ただやっぱり試合に出るってなると、男の子の方がスタメンに選ばれやすいってだけで……」
私はその写真から逃げる様に、アルバムのページを巻き戻った。
「あれ、この写真だけサッカー関係なさそう」
「ん。これナニワランド行った時のやつだ」
「遊園地？ 」
「そうそう。確かリカちゃんの知り合いの人もサッカーチーム運営してて、それで交流会してたんじゃなかったかな。ちょっとよく覚えてないや」
まだ私達が大阪ギャルズＣＣＣだった時の写真だ。ちょこちょこ男の子も混ざっているが、彼らが交流相手のサッカー少年達だった筈。
「この写真って、反田写ってなくない？ 」
「ホントだ。あれ、でも他県のサッカーチームとナニワランドに行くって話は頭ん中にあるんだけど」
「休んじゃったとか？ 」
「えーどうやったっけ……」
二人でアルバムを覗いていると、夢中になり過ぎてほっぺた同士がぶつかった。
「「うわ、ごめん！ 」」
一言一句違わずハモりながら同時に飛び退く。二人共揃って触れた方の頬を抑えているものだから、まるで鏡写しだ。
「プククッ、アハハ！ 」
「た、タイミングまんま同じだったな……！ 」
「ね！ もー、私達仲良しやん」
「アハハっ」
これまた笑うタイミングもほぼ同じで、もう何に対して笑っているのか分からなくなっていた。箸が転んでもおかしいとはこの状況の事を言うのだろう。二人揃って変なツボに入っている。
一頻り笑い終わり松風が溢した。
「行かないでよ、反田」
ドッと脈が跳ねる。
「やっぱり俺納得できない。お前が心からサッカーが好きなのは嘘じゃないのに。なのに、どうしてそんなサッカーが悲しむ様な事をするのか分からないんだ」
湖面の瞳が私を写した。
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しけ(プロフ) - らむさん» ありがとうございます！ 気づいたら無更新で2ヶ月過ぎようとしてますね…！？ 近いうちに必ず更新します！^^ (9月6日 18時) (
レス) id: 73f24c4202 (このIDを非表示/違反報告)
らむ(プロフ) - めっちゃ好きです…！更新お待ちしてます！ (9月5日 4時) (レス) @page27 id: 671cd1d58d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やに | 作成日時：2023年1月24日 19時
