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「でも全国大会で優勝してチームにいっぱい新しい子が入ってきて。どんどん皆、強い子に追いやられて」
「……」
「……」
「……お前だけ残ったのか？ 」
「……いいえ」
「え？ 」
「……」
「……」
「……お前とサッカーするのつまんないって」
「……」
「居心地悪くなって……でも、別のチームに行っても同じ……」
「……」
「皆、私がいれば勝てるから本気なんて出さないんです。同じように、相手も私がいたら勝てないから、……はなから本気で向かってこない。……つまんないなんてそんなの、当たり前なのに。本気でやらないサッカーなんてつまんない」
「……」
「二度目の全国大会だとそもそもフィフスセクターの勝敗指示も出てて、余計に本気の選手なんかいなかった。でも、そうだとしても……皆が本気を出さないのって、出せないのって、私が強すぎるからなんだって」
「……」
「だから私は……きっと、こうするしか本気のサッカーできないんです。これから戦うホーリーロードの相手も、純粋にサッカーを楽しもうとして本気を出す奴なんて出てこない……だったら、本気でサッカーする雷門の皆を相手にサッカーするんじゃなきゃ、私はずっと、本気でサッカーなんてできないんだって……」
「……」
「……」
「……」
「……やっぱり、私の考えって、……間違ってるんですか？ 」
「……」
「……」
「……ああ」
「……そう、ですか……」
「……」
「……」
ここで試合終了──割れんばかりの歓声に、テレビへと視線をやると悔しそうにする雷門の先輩達と、喜び抱き合う木戸川清修の選手達が目に入った。
「……確かにこれから戦う相手は、フィフスセクターの息がかかったチームばかりになる。シードが沢山出てくるだろうし、サッカーを内申書の加点としか思ってない奴だっているだろう」
「……」
「だからお前にこの試合を見せたかったんだ」
「……」
「木戸川清修もこの決勝戦まではフィフスセクターの勝敗支持に従ってたんだ。だが決勝戦では俺達を捻じ伏せて優勝した」
「……」
「本気だったんだ」
「……本気」
「それに、クラブチーム時代の人間がお前の強さを見て試合を放棄したんだとしてさ。これから戦う相手がそうだと決めつけるのは早いんじゃないか？ 」
「あ……そうかも」
「俺達が戦うのはただの全国大会じゃない。ホーリーロード、サッカー界の一大イベントだ。クラブチーム時代と同じ感覚でいると、恥をかくかもしれないぞ」
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しけ(プロフ) - らむさん» ありがとうございます！ 気づいたら無更新で2ヶ月過ぎようとしてますね…！？ 近いうちに必ず更新します！^^ (9月6日 18時) (
レス) id: 73f24c4202 (このIDを非表示/違反報告)
らむ(プロフ) - めっちゃ好きです…！更新お待ちしてます！ (9月5日 4時) (レス) @page27 id: 671cd1d58d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やに | 作成日時：2023年1月24日 19時
