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反田が漫遊寺中へ派遣されたのは裏から手を回した財前塔子による力が大きい。
彼女の狙いは二つあった。
一つは反田をフィフスセクターの養成機関であるゴッドエデンから遠ざける為である。その施設では非人道的な特訓が『教育』の名目で横行していると、業界では暗黙の了解として広まっていたからだ。
二つは、反田を革命の戦力にする為だ。兼てより塔子はフィフスセクターへ反旗を翻すべく時期を謀っていた。そこで声をかけたのが全国で唯一と言っていい、フィフスセクターと完全に縁を切っていた漫遊寺中。
漫遊寺中は反田を迎える事で、表面上フィフスセクターの監視下にあるという体を取りホーリーロードへの参加権を手に入れた。
最大の誤算は、塔子が思うチームの形に漫遊寺が猛反対した事だろう。
「典子を練習に参加させてないって、どういう事だよ！？ 」
「我々だけでも革命は成し遂げられる。危険を冒してまでシードの力を借りる必要はない」
「フィフスセクターを甘く見過ぎだ……！ それに、典子は他のシードとは違う！ アイツはただサッカーが大好きなだけなんだよ」
「はて。その大好きな気持ちとやらで、クラブチームを壊滅に追いやったのはどこぞの誰やったんでしょかね」
「それは今のクラブチーム……っ、いいや、女子サッカーの体制が悪いだけだ！ 悪いのは私だろッ……！ 」
「……財前さん、貴方の事は素直に尊敬してますわ。クラブチームやら女子サッカーやら、正直一人で抱えるには荷物が大きく、多く、重すぎるんに、……それなのに本当のサッカーを取り戻すべく立ち上がってようやらはっとると思います。けど、それはそれ」
漫遊寺は反田を拒絶した。
そして、
ホーリーロード地区予選が始まる前。漫遊寺は言わずと知れたサッカー強豪校とはいえ、フィフスセクターの管理外にあったが故にチームランクは圏外の学校である。地区予選に参加する為には、最低でもそのカーストに組み込まれる必要があった。
そして実力を測るという名目で漫遊寺中に派遣されたのは、フィフスセクターの精鋭達で結成されたチームである。
「フィフスセクターに逆らう反乱分子は潰せ」
実力は五分、しかし経験値の差があまりにも大きかった。漫遊寺は前半で三点ものビハインドを負ってしまったのだ。
「典子を出せ！ 」
塔子の声を革切りに、曇天から雫が落ちてくる。
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しけ(プロフ) - らむさん» ありがとうございます！ 気づいたら無更新で2ヶ月過ぎようとしてますね…！？ 近いうちに必ず更新します！^^ (9月6日 18時) (
レス) id: 73f24c4202 (このIDを非表示/違反報告)
らむ(プロフ) - めっちゃ好きです…！更新お待ちしてます！ (9月5日 4時) (レス) @page27 id: 671cd1d58d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やに | 作成日時：2023年1月24日 19時
