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決める、そう叫んだのは私だったか剣城だったか。訳の分からぬままボールを蹴ると、凄まじい暴風と赤黒い稲妻が瞬いた。
「ゲェーー！？ 」
秋空チャレンジャーズの悲鳴が虚しくも爆音でかき消されていく。旋風陣を出す間も無かったのだろう。守備陣は纏めてゴールネットへと押し込まれた。
「や、ったー！ 先取点だーー！ 」
嬉しさから飛び跳ね、傍にいる剣城へハイタッチを求める。彼は若干呆れつつも笑って私の両手へと右手を当てた。パチン──乾いた掌が出す音は心地良く耳に残る。
「剣城ー！ 反田ーー！ 」
松風と信助が笑顔でこちらへと走っていていた。
「凄いや、二人共いつの間に特訓してたの？ 」
「……ん？ 」
「さっきの
何を言っているのか分からずフリーズしていると、剣城も同じだった様で、全く同じタイミングでお互いの顔を見た。無表情の剣城と数秒見つめ合う。
「……」
「…………」
「「いや、偶々？ 」」
困惑の言葉が重なった。松風と信助がずっこける。
「そもそも今のシュートは俺が蹴っただろ」
「えぇぇっ！？ 絶対私が蹴ってた！ 」
なぁ。
ねぇ！
松風──二人で松風に最終ジャッジを求めると、彼は頬をかきながら気まずそうに答えた。
「俺は二人が同時に蹴った様にしか見えなかったけどなぁ……」
「フン……」
「ねぇねぇ、連携技の名前。どうするの？ 」
「んー名前かぁ」
「何々？ 何の話？ 」
葵ちゃんと狩屋が遅れて合流する。かくかくしかじか、と信助から説明を受ける二人。
「そんなの後で決めたらいいじゃんか」
「でもまた使うかもしれないし、決めといた方がいいんじゃない？ 」
「葵ちゃん何か案あるの？ 」
「うーん、とにかく凄いシュートだったから、デスインパクトとか？ 」
「それ普通じゃない？ 」
「む、じゃあ狩屋君はどういう名前にするの」
「お、俺っ？ そうだなぁ……」
じっとりと葵ちゃんに睨まれる。馬鹿にした手前自分だけ答えないのはまずいので、彼は少し考えた後渋々答えた。
「雷が出てたから、ごろごろブレイク……とか……？ 」
「…………ご、ごろごろ……」
「……」
「…………」
「「「「だっさーい！！！！ 」」」」
四人で涙が出る程笑って一頻り騒ぎ終わると、剣城がボソリと呟いた。
「無いな」
「追い打ちするなよ！ 」
「そういう剣城はどう？ いい名前考えた？ 」
「……」
剣城の黄色い目が私を写す。
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しけ(プロフ) - らむさん» ありがとうございます！ 気づいたら無更新で2ヶ月過ぎようとしてますね…！？ 近いうちに必ず更新します！^^ (9月6日 18時) (
レス) id: 73f24c4202 (このIDを非表示/違反報告)
らむ(プロフ) - めっちゃ好きです…！更新お待ちしてます！ (9月5日 4時) (レス) @page27 id: 671cd1d58d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やに | 作成日時：2023年1月24日 19時
