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『つか俺の事松風って呼んだ？ 』
「ズズッ、気のせいだよ」
『あっそ……あのさ』
「ん……？ 」
『……明日、俺河川敷行くから』
「ほ、ホントに！？ 」
『まぁ俺一人増えたところで三人じゃって感じだろうけど』
「んや？ 実はさっき剣城と葵ちゃんからも電話あったんだけど、二人とも来てくれるらしい！ 」
『何だそれ。ちゃっかりしてるよなぁ、剣城君って』
「？ ……あ、確かに。ちゃっかり背番号１０番だしね。ちゃっかり野郎かも、剣城」
『へー、典子ちゃんもエース番号がどうとか気にするんだ』
「気にするよー！ だって１０番だよ！？ 豪炎寺さんの番号だもん！ 」
『やっぱり自分が付けたいの？ 』
「……んー……？ それは正直、どうでもいいや。サッカーできるなら何番でも！ 」
『そっか。ホーント、相変わらずだなぁ』
「？ 」
『サッカーバカだなって』
葵ちゃんにも前同じ言葉をかけられたのを思い出した──あれ、でも、もっと前にも──
『もしもし？ 』──狩屋の声で我にかえる。
「も、もしもし！ 聞こえてるよ！ 」
『そっ』
「ありがとね狩屋」
『うん。あとさ』
「なぁに？ 」
『……今日は冷たく当たってごめん。それじゃあまた明日』
尻窄みになる狩屋の謝罪へ返事を出す前に通話が途絶える。そして案の定矢継ぎ早に流れるかなり純情。
『もっ、もしもし！ 』
「やっぱり松風じゃない！ 」
『ええぇーっ！ 何その反応！？ 』
信助が悲鳴を上げた。
『あ、あのさ！ 』「あのさ！ 」
通話のタイムラグのせいか、見事に発言がハモった。どうぞどうぞと信助に発言権を譲ると、長い深呼吸の後彼は大きな声でこう言った。
『サッカーやろ！！ 』
グワングワンと、音割れた彼の言葉が耳元に残る。
『秋空チャレンジャーズとの試合、僕も参加するよ！！ 』
大声を出したからか、緊張感からか──信助は荒い呼吸で続けた。
『剣城が言ったんだ。もしかしたら、典子のサッカーを誤解していたかもしれないって』
「剣城が……？ 」
『ねぇ、典子の本気ってどういう意味？ 』
「えぇ！？ 本気は本気だから……意味って言われても」
『でしょ？ 言葉じゃ説明できない。だから説明されても分からないんだ』
「……」
『だったらサッカーの中で見つけるしかないって！ 』
「──サッカーの中で」
『うん！ そう思ったらつい、電話しちゃってた』
「……信助。ありがとう！ 」
すとんと、腑に落ちた。
『反田ー！ 遅いよ電話出るの！ 』
「ごめん松風！ 」
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しけ(プロフ) - らむさん» ありがとうございます！ 気づいたら無更新で2ヶ月過ぎようとしてますね…！？ 近いうちに必ず更新します！^^ (9月6日 18時) (
レス) id: 73f24c4202 (このIDを非表示/違反報告)
らむ(プロフ) - めっちゃ好きです…！更新お待ちしてます！ (9月5日 4時) (レス) @page27 id: 671cd1d58d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やに | 作成日時：2023年1月24日 19時
