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「じゃあ……次の戦いが終わったら、受け取ってほしい」
いよいよゲーティアの根城にこちらから攻め込む日が迫っていた。だからこんな、願掛けじみた発言をしたのかもしれない。
「……しつこいぞ」
「え」
聞いた事の無い彼の低い声に、顔を上げる。
「ううん、何も。でもねマスター。この世界で口約束はなんの意味も持たないんだ」
そう残してオベロンは俺に背を向けて部屋へと戻ろうとする。
「■■■■！ 」
オベロン、そう名を呼ぶと彼は振り返る。
「……」
自嘲気味に笑うオベロンを不思議に思いつつも、俺は聖杯を彼に押し付けた。
「せめてこの聖杯だけでも！ 」
彼は渡された聖杯を無表情で睨んでいたが、もう面倒くさくなったらしい。仕方ないなぁと笑って受け取ってくれた。
「いいだろう。正直僕、そこまでマスターに気にかけて貰えるなんて思ってもいなかったけれど……、あぁ。これからはより一層、君の苦労に報いるとも」
嘘つきオベロン。
物語を愛する妖精王。
ブリテンの災厄ヴォーティガーン。
いいとも、名前は多けりゃ多いほど。
もう、あの名で呼ぶ子はいないけど。
王様、明けます、夜のとばり。
聞こえてくるのは朝のひばり。
あの子が望んだ夢のおわり。
全部終われば
終わり?
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しけ(プロフ) - 眠る兎さん» ありがとうございます！ずっとここに残っていると思うので、ふと気の向いた時にまた自作のオベロンと聖杯戦争を駆け抜けて貰えればと思います^^ (8月20日 15時) (
レス) @page25 id: 73f24c4202 (このIDを非表示/違反報告)
眠る兎 - とても面白かったです。この作品に出会えて良かったです。時間の作れた時に是非また読みたいと思います。 (8月20日 9時) (レス) @page21 id: e3b5fe12a0 (このIDを非表示/違反報告)
やに(プロフ) - 何者にもなれない者さん» ここまで読んでいただきありがとうございます！ 急ぎ足でしたが一つ完結という形を取れてホッとしております(^^) コメント感謝です…！ (2022年1月31日 0時) (レス) id: 73f24c4202 (このIDを非表示/違反報告)
何者にもなれない者 - 面白かったです！最高でした。完結おめでとうございます。 (2022年1月4日 15時) (レス) @page25 id: a6de92b5ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やに | 作成日時：2021年8月31日 23時
