キスして抱きしめて (ページ7)

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# 悪夢から目を覚ましたらページ7

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《 You 》

これは夢だ。うん、夢。
でも、苦しい。悲しい。辛い。怖い。

真っ暗な一本道を1人で歩くような、でも後ろからなにか、得体の知れない何かが追いかけてくるような、そんな感覚。

なんだろう、寒い。人肌恋しい。

あ、祐希だ。走って行って、抱き着きたい。
あの優しい声で、私の何倍もある筋肉のついた腕で優しく抱きしめて欲しい。
頭を撫でて。頬に触れて。キスして欲しい。

なのに、走っても走っても祐希との距離は縮まらない。
祐希は立ち止まったままなのに。

『……っ祐希！』

名前を呼んでも、振り返ってくれない。
いつもなら「なあに？」って、ほわほわした空気を纏いながら、腕を広げて待っててくれるじゃん。
いやだよ、このまま1人にはなりたくない。

『祐希っ！こっち向いてよ…！』

私がどれだけ懇願しても、一向に振り向いてくれない。
なんでなの。私の事、嫌いになっちゃった……？
私はこんなに好きなのに、

ねぇ、

『こっち向いてよ…！！』

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