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祐希「サーブ、凄いですね。」
『本当ですか?男子に褒められるのは嬉しいです』
祐希「ざっと100キロ前後出てましたよね。最速何キロですか?」
『最速……確か102キロだったかな』
祐希「サーブ、打ってもらってもいいですか?」
『お時間が大丈夫なら、いいですよ』
すんなりと承諾してくれたことに驚きながらも、ネットの向こう側にスタンバイする。
あのすごいサーブを受けれることにドキドキ、わくわくする。
「行きまーす!」と言った彼女のサーブはエグかった。
辛うじて受け止めることができたけど、ボールは変な方向に飛んで行ったし、1番は重かった。男子並みと言っても過言ではないくらい。
『腕、大丈夫ですか?』
祐希「大丈夫です!それにしてもサーブ、めっちゃ良かったです。」
『良かった〜、』
祐希「重くて、速くて、取るのに一苦労です笑」
『そう言って貰えて嬉しいです笑。石川さんもサーブ打ってくださいよ』
祐希「それじゃあ、1本……」
ボールを取って、深呼吸をする。
取られたくないな、なんて思いながら思いっきりサーブを打つ。
でも、俺が打ったボールはすんなりと彼女にレシーブされてしまった。俺が受けた時とは違う、綺麗な弧を描きながらセッターの位置へと返っていった。
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作者名:抹茶らて | 作成日時:2023年10月17日 2時