私の音2

これからのこと56.5 ページ20

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　1番上手かった練習生 九条A


　A、お久しぶりです。
　正直私達、家族は長い間家族のような事をしながら中身の無い生活を送ってきましたね？

あの事故があってから私もパパもAとどう接していいのか分かりませんでした。

　きっと賢い貴方はそれも全部わかっていたと思います。
　
Aが韓国でアイドルになりたいと言った時、私とパパは凄く嬉しかったです。

事故のショックで毎日死にそうな顔をしながら学校に向かう姿。
　どこか生気の無い姿を見るのは本当に辛かったです。

　でもそうやって戦っている中で、また新たに挑戦したい事が出来たと聞いた時久々に家族らしい事が出来て、私もパパも嬉しくて泣いていました。

　今日のステージ。本当に最高でした。
　私たちに送ってくれた曲。最高でした。

　貴方はどこへ行っても私達の自慢の娘です。

　これからも体に気をつけて、ご飯もちゃんと食べて、頑張ってね
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　紙の後半が涙の後で少し歪んでいた。

　渡された紙は評価紙ではなく、私へ向けた手紙だった。
　

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