20cm ページ20
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｢がっつきすぎた、悪い。
このままだと止まんねぇから部屋に戻ってくれ。｣
衝撃的な言葉に驚き、そそくさと轟くんの部屋を出る。
冬目前であり寒いはずが暖房のせいか、はたまた轟くんのせいか、のぼせそうな程暑く感じた。
時折思い出す唇の感触と私からする轟くんの匂いで熱は引くどころか溜まっていく一方だ。
｢あーーー、もぅ。｣
このまま、轟くんを好きになれたらなぁ。
落ち着かせようと水を飲みに一階に行くと、誰もいないリビングは真っ暗で少し怖い。
コップに入れた水を一気に飲み干すと、男の人のうなり声が聞こえた。
｢ひっ。 な、なに？｣
どうやらソファから声がしているようで、誰か寝てしまったのかと覗き込む。
｢え、どうして……？｣
ソファには顔を赤くして丸まって寝ている相澤先生がいた。
もしかして見回りの途中で寝ちゃったのかな。
｢あ、相澤先生、カゼ引きますよ！
部屋に戻られたらどうですか？｣
肩をトントンと叩くとさっきよりはっきりとうなり声をあげ、眉をひそめた。
｢あーいーざーわーせーんーせーいー！｣
細く目を開いた先生と目が合う。
こんな近くなんていつぶりだろうか。
たぶん日曜日以来だけどもっと昔のように感じる。
心臓が、先生にも聞こえるんじゃないかってくらいにバクバクと音を立てる。
｢あぁ、宇宿か……。｣
いつもより低い声で、微かに呟く先生に緊張を隠せない。
｢お、起きたなら部屋に戻ってください。｣
｢……お前、夢の中でも真面目なんだな。｣
｢は？｣
｢夢なら、我慢しなくてもいいよな。｣
｢どういう、って、わぁ！｣
腕をひかれ相澤先生の腕の中。
さっきよりもうるさい心臓は落ち着くはずない。
｢は、離してください！｣
｢いやだ。｣
ぎゅうっと腕に力を込めた先生は私の首筋に顔をうずめる。
｢ひゃっ、先生くすぐったいです！｣
｢ふっ。可愛いな、お前。｣
先生、酷いですよ。
諦められなくなるじゃないですか。
もっと力を込めて押し返そうと力を入れる。
しかしその力はぽつりと聞こえた言葉でなくなってしまった。
｢好きだ。｣
｢え、｣
驚いて顔を見た途端、唇にやわからい感触が。
これはさっきまで轟くんの部屋にいた時と同じ感触で、
でも頬にチクチクとあたる髭でこれは轟くんじゃないと理解する。
これは、キスだと。
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あいかわ(プロフ) - りぃ楼さん» ありがとうございます！！なんとか最後まで書けてよかったです！笑 (2020年5月22日 1時) (
レス) id: 9f89ec83c6 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ楼(プロフ) - 完結おめでとうございます。最初から最後までドキドキでした…！久しぶりにこんなにドキドキする作品に出会えました。ありがとうございます。お疲れ様でした…！ (2020年5月21日 17時) (レス) id: 9478333b23 (このIDを非表示/違反報告)
あいかわ(プロフ) - ユイさん» ありがとうございます！終わらせ方が分からなくて中途半端に終わってしまって申し訳ないです…。読んでくださってありがとうございます！！ (2020年5月20日 3時) (レス) id: 9f89ec83c6 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - すごく面白かったです！！モヤっとしたところやドキドキするようなシーンもあって読んでて楽しかったです！ (2020年5月20日 3時) (レス) id: c37e0e7b77 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - え、これからどうなるんですか……更新待ってます。 (2020年3月15日 2時) (レス) id: 2b9098a683 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいかわ | 作成日時：2019年9月5日 23時
