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「寺坂吉田村松、首謀者は君らだな」


まだ天井に張り付いたまんまの先生が言う。

黒い先生は、背筋に寒気を通す。


寺坂「えっ、い、いや、渚が勝手に、」


はぐらかす気か。

もういちどビンタをしようと思ったとき、先生が一瞬消えて、今度は教卓の前に戻ってきた。


ゴトゴトと床に落としたのは、寺坂、村松、吉田、と書かれた表札だった。



「政府との契約ですから先生は決して君達に危害は加えないが、次また今の方法で暗殺に来たら君たち以外には何をするか分かりませんよ」



たくさんの表札が床に落とされる。

その中で"A"と書かれた表札も見つけた。



「家族や友人…いや、君達以外を地球ごと消しますかねぇ」


そう言った先生の顔は怖かった。


わたしたちは悟った。

どうしても逃げたければ…この先生を殺すしかないと。



そのとき、寺坂くんが泣きながら、迷惑なやつに迷惑な殺し方して何が悪いんだよ、と先生に反抗をした。


な、泣いてる…

わたしは泣いてることに釘付けだった。



「迷惑?とんでもない。君たちのアイデア自体はすごく良かった」


さっきとは打って変わった様子の先生。

丸い円が先生の顔に表され、おもしろいなと思った。

渚は先生の触手で頭を撫でられ、褒められた。


「ただし!寺坂くん達は渚君を、渚君は自分を大切にしなかった。そんな生徒に暗殺する資格はありません!」


…そりゃそうだよね。

先生も怒るわけだ。


「Aさんは、言葉より手を先に動かしちゃいけませんよ」

『…はーい』


優しい笑顔でそう言われた。

そんな優しい顔されたら、殺すに殺せないんだけど…



茅野「殺せない…先生…あ、名前!"殺せんせー"は?」

『殺せんせー?いいかも!てか、それにしよう!』

茅野「だよねだよね!」


思わずカエデちゃんと手を握りあった。



殺せんせーとわたしたちの暗殺教室。

始業のベルは明日も鳴る。



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作者名:スアノ | 作成日時:2018年12月30日 19時

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