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＿＿＿ﾋﾟｰ ｶﾞｺﾝｯｯ
自販機でお茶を買い、ベンチに座る。
なんとなく部屋には戻りたくないためぼーっと窓の外を眺めていた。
…別に奥田ちゃんを妬むわけでない。
てゆうか、わたしなんかが妬む資格がない。
奥田ちゃんは優しいし真面目だし、いい子だし。
わたしとは正反対だなぁー。
そりゃ赤羽くんも好きになるよね…
業「ここにいたんだ」
『……赤羽くん』
突然の声に驚き振り向くと、赤羽くんの姿が目に入った。
今1番会いたくない人ランキング1位なんですけどキミ。
赤羽くんは当たり前のようにわたしの隣に腰掛けた。
それにもいちいち心臓が鳴るわたし。
『な、何でここに？』
業「奢ってもらう約束したからさー、茅野に聞いたらここにいるって言われて」
『あ、そうだった…』
いろいろあって忘れてたや。
立ち上がり、お金を投入してイチゴ煮オレのボタンを押す。
業「なんかあった？」
『……えー？なんもないよー？』
イチゴ煮オレを取り出そうとした瞬間、そう聞かれる。
わたしは赤羽くんに背を向けたまま答えた。
業「隠し事されたくないんだけど」
赤羽くんの声のトーンがいつもより低い。
……何で？
何で、そういうこと言うの？
『…何でよ…』
業「…A？」
『わたしがなんかあったら何？赤羽くんには…関係ないじゃん…っ』
赤羽くんのほうを向き、言う。
赤羽くんもこちらを向いたようで目が合う。
赤羽くんの気になってる人は奥田ちゃんなんでしょ？
なんでわたしに構うの？
なんであの時抱き締めてくれたの？
全部全部、わたしをからかってたの？
業「関係あるよ」
『ないよっ！赤羽くんは奥田ちゃんの心配だけしてればいいじゃん！』
業「奥田さん？なんでそこで奥田さんが、」
『奥田ちゃんのこと気になってるんでしょ…？』
わたしがそう言った瞬間、驚いた表情を見せる赤羽くん。
そりゃそうだよね、赤羽くんの気持ち知らないって思ってた相手が知ってるんだもん驚くよね。
業「Aもしかして、！いって」
『…っ、好きでもない人に勘違いさせるようなことするなバカ！！前原よりたらし野郎じゃんもう嫌い！！』
赤羽くんにイチゴ煮オレを投げつけ、早足でその場を去った。
あぁもう、泣かないって思ってたのに泣いちゃった。
…ふん、赤羽くんは奥田ちゃんと仲良しこよししてればいいんだっっ
「……これ、チャンスじゃんかよ」
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作者名：スアノ | 作成日時：2018年12月30日 19時
