・ ページ42
.
茅野「へー、祇園って奥に入るとこんなに人気ないんだ」
カエデちゃんの言う通り、人がわたし達しかいない。
なんかすごい田舎に来た気分。
神崎「うん一見さんお断りのお店ばかりだから目的もなくフラッと来る人もいないし、見通しが良い必要もない。だから暗殺にピッタリなんじゃないかって」
『へぇ…ところで一見さんってだれ？』
業「Aってほんとバカだね〜」
『！！バカだけどバカじゃないもん！』
どっちだよ、と皆に言われる。
たく、赤羽くんはすぐバカバカ言うんだからさー。
……嫌な気配がした。
驚いて振り向くと、見た事のある男の人達がいた。
「なんでこんな拉致りやすい場所歩くかねぇ」
業「……何お兄さん等？観光が目的っぽくないんだけど」
「男に用はねー、女置いておうち帰んな」
…！そうだ。
見た事があると思ったらこの人達、
＿＿ﾊﾞｸﾞｯｯｯ ｶﾞｧﾝｯ
赤羽くんがガタイのいい男の人を殴り、電柱に頭を思いきりぶつけた。
…すご。
業「ホラね渚くん、目撃者いないとこならけんかしても問題ないっしょ」
『！！あか、』
「そーだねぇ」
鈍い音がしたと思えば、赤羽くんが地面に倒れていた。
すごいって呑気なこと思ってたから出てくるのが分からなかった。
心臓がドクドクと鳴り、早まるのが分かる。
「ホント隠れやすいなここ、おい女さらえ」
茅野「ちょ何…ムググ」
＿＿＿ｺﾞｯｯ
わたしに近付いた男に蹴りを1発入れた。
殺せんせーとは違い、蹴りを入れた男は勢いよく地面に転がった。
『あなた達電車でぶつかった人ですよね』
「…へぇ、やってくれるじゃん」
答えたのは赤羽くんを殴った人。
許せない。
杉野「オイ何すんだ……ガハッッ」
『杉野くん！』
倒れた杉野くんに目を移したのがいけなかった。
＿＿＿ｺﾞﾝｯｯ
赤羽くんが殴られた時と同じ音がして、頭に激痛が走る。
目の前が真っ暗になり、意識を手放した。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スアノ | 作成日時：2018年12月30日 19時
