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後からカエデちゃんが奥田ちゃんを連れてきた。
カエデちゃんと奥田ちゃんなら楽しそうな班行動になるかも。
…でも赤羽くんは、奥田ちゃんのことが好きなのかもしれないんだっけ？
まだ不機嫌な様子の赤羽くんと目が合ってしまった。
業「なに？」
『えっ！？ええっと……楽しみだねって言おうとしただけです…』
さすがに不機嫌な赤羽くんには不機嫌な理由を聞けない。
オーラが怖いから。
業「…うん、そうだね」
『わっ』
優しい笑顔を見せてくれた赤羽くんに、頭をぐしゃぐしゃされる。
このぐしゃっとされるのも案外好きだったりするんだよね。
好きな人にされることはなんでも嬉しいし。
業「7人班だからあと1人いるんじゃね？」
杉野「へっへ〜俺をナメんなよ。この時のためにだいぶ前から誘っていたのだ！クラスのマドンナ神崎さんでどうでしょう？」
茅野「おお〜異議なし！」
神崎さん！
とてもおしとやかで気品のある女の子。
そしてわたしとは正反対の憧れの女の子！
神崎さんと同じ班で嫌な人なんていないだろう。
『よろしく神崎さん！』
神崎「よろしくね、Aちゃん」
…これは杉野くんが惚れるわけだ。
杉野くんの様子を見れば神崎さんに惚れてることはすぐに分かる。
あれっ、そういえばさっき杉野くんも同じようなこと言ってたよね？
杉野くんだけじゃない、千葉くんも莉桜ちゃんも。
……もしかしてわたし、杉野くんと同じようなことしちゃってる！？
いや、さすがにそれはない…はず。
業「A？」
『はいっ！！』
業「あはは、何その返事。計画立てるよ」
『あ、うん！』
赤羽くんの隣に座ろうとしたら、殺せんせーが教室に入ってきた。
殺「1人1冊です」
？なんだあれ
辞書がたくさん先生の手に積んであった。
わたしも取りに行き表紙を見たところ、修学旅行のしおりだった。
「「「辞書だろこれ！！」」」
殺「イラスト解説の全観光スポット、お土産人気トップ100、旅の護身術入門から応用まで昨日徹夜で作りました。初回特典は組み立て紙工作、金閣寺です」
へぇ…持ち運びからしてデメリットだけど。
パラパラと中を見ると、確かに内容がすごかった。
こんな修学旅行のしおり初めて見たんだけど！？
イリーナ先生も殺せんせーもテンションが上がっていて呆れたけど、わたしもやっぱりテンションが上がっていた。
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作者名：スアノ | 作成日時：2018年12月30日 19時
