【転生】還る場所は。−3−【EXO】

61.KAI side ページ28

KAI side.


目が覚めてスマホを見るとAから着信が3件も来ていた。


どうせ自分だけ早起きするための腹いせだろうとあくびをしながらリビングに行くと口にパンを詰めながら電話をかけているヨリヒョン。


こんな朝早くから誰に…？なんて思いながらギョンスヒョンの隣の椅子に座る。


KA「おはよ、ヒョン。あれ、誰に電話してるの？」


チャニョリヒョンをあれ呼ばわりしたのがおかしかったのか、笑いながらギョンスヒョンはA、と応えてくれた。


ヒョンが

CY「A出るの遅いなぁ〜ww」

寝てるのかな？wwなんて言っているのを横目にパンにかぶりついていると電話に出たのかヒョンが

あ！と嬉しそうな声をあげる



が、すぐに声のトーンがかたくなった。



チャニョリヒョンの横でベクヒョニヒョンが誰？と口パクで問いかけると、またも口パクで

オ ニュ ヒョン と返すヒョン。



LH「なんでAが出ないんだろ」


俺も思っていたことをルハニヒョンが呟くとヨリヒョンがすぐにスマホをみんなの方へ向けてスピーカーのボタンを押した。


「…ーっ1回しか言わねぇからな。

残念な話だが、今日、Aはデビューを見送ることになった。ティザーもまた後日見合わせだ。

舞台の演出上難しいと、イ スマン 代表と俺、Aの3人でさっき判断した。

曲もAのパートはベク、ジョンデ、ギョンス。お前ら2人がカバーしろ」


一瞬なんのことだか分からなくて、みんな動かしていた手を止める。

SH「えっ…じゃあAはいつ公表されるんですか⁉」

「また後日時期を見て発表だ。」

KR「ちゃんと明確にしてくれ」

KA「あんなに努力してたAが"また"見送り？ヒョンいい加減にしてよ！」



俺は落ち込んでいたあいつを知っている。

周りから非難されながらも努力していたのも知ってる。


「だから、A自身の強い判断でもあるんだ。わかってくれ。

あいつも観客席で見てるからって聞かないんだ。」


KA「じゃあ今、Aの口から聞かせてよ！

じゃなきゃ俺、ステージ上がらない。」


そう言うと向こう側で小さくヒョンがAを呼ぶ声が聞こえた。


『もう…新人なんだからステージ出なきゃでしょw

僕は大丈夫だから、見てるからね。

ファイティン。もう眠いから切るよ。』


KA「ちょっーーー…チッ…切れた」




こっちは泣いてないかって心配してたのに。


ステージが終わったら1発叩いてからハグしてやる。



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