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「おばさんが、能力者…？」
言葉を反芻しても理解できないという表情のヒビヤ。
シンタローは浅く頷き、声のトーンを落とす。
「…妹に『人の注目を集める』異様な力が現れたのは、まだあいつが小学生の頃だ。
当時、妹はあの能力のせいで随分酷い目にあった」
…確かに、あの頃家を取り巻く環境は【異常】の一言に尽きた。
差出人不明、聞いた事も無い会社、全く知り合った事も無い人物からの手紙で郵便ポストが埋め尽くされ、溢れて飛び出ていることだってよくあることだった。
手紙だけじゃない。ひどい時には固定電話が５分おきに鳴り続ける毎日。勿論、誰から来ているかなんてわからない。
モモが一歩家を出れば、群がっている人たちの注目を一気に浴びた。
「原因不明の『誰彼構わず引き付ける能力』
…あいつが制御できるようになるまではホント地獄みてぇな日々だったぜ」
勿論、その手紙が読まれることなんてない。破り捨てられ、ゴミに出される。
そんな日々を過ごしてきたせいか、シンタローは当時徐々に人間不信に陥って行った。
俺だってなりそうだったが、モモを宥めてたせいかな。どっちかっつうとへらへらするようになってったけど。
人物不明の電話が鳴ることも、家の前に野次馬が居るのも怖かったが、
あの頃は、俺はどっちかっつうと、モモが怯えて涙をする方がよっぽど兄としてきつかった。
「今はアイドルなんてやっちゃいるが、あいつもようやく平穏な人生を遅れそうってとこなんだ。
…もしあいつにこれ以上ろくでもねぇことが起きるってんなら、黙っちゃいられねえ」
そう言い切ったシンタローの目は何処までも真っ直ぐで、勇ましかった。
誇らしいって言うか、なんていうか…うん。ちゃんとお兄ちゃんやってるじゃんか。
「俺もさ、覚えられちゃいないけど、モモちゃんの事昔から見てるんだ。素直だし、すげぇいい子で…こんな大事に巻き込まれるような事、それこそ罰みたいな事受けるようなの絶対可笑しいんだよ。んなの絶対見過ごせない」
「A…」
再びパフェを口に運び始めていた少女。
「……妹思い、なんだねぇ」
そう呟いた少女は、少し何かに思いを馳せていたようだった。
そして、スプーンを置き、言い切った。
･
「いいよ。詳しく話してあげる」
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アオ - 絶対行きます！！ (2017年10月10日 20時) (
レス) id: ce8af5c15e (このIDを非表示/違反報告)
彌涅琉(プロフ) - アオさん» 毎度コメントありがとうございます！そろそろ続編に行くので続編でもよろしくお願いします！ (2017年10月9日 10時) (レス) id: af08178a2e (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 更新されるたびに内容がいつも面白いと感じます！引き続き頑張ってください！ (2017年10月9日 1時) (レス) id: ce8af5c15e (このIDを非表示/違反報告)
彌涅琉(プロフ) - アオさん» ありがとうございます！ (2017年9月21日 21時) (レス) id: af08178a2e (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 続き楽しみにしてます！頑張ってください！ (2017年9月21日 18時) (レス) id: ce8af5c15e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネット中毒少女 | 作者ホームページ：http://KhKom/ol45
作成日時：2017年9月15日 0時
