人面獣心【TH】 (ページ6)

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テヒョンさんに飲みに誘われ、いつも仕事頑張ってる分居酒屋で飲むぞ～！と思っていた私の考えを一瞬で崩壊させたテヒョンさんにとっての飲みの場所は高そうなレストランだった

しかも個室。事前に予約はしてないのにテヒョンさんがここのレストランの常連さんということで特別に個室を開けてくれた

『あの、テヒョンさんっていつもこんな感じのお店で飲んでるんですか？』

TH｢うん。すっごく料理が美味しくて高くてもまた次行こうって思えちゃうんだよね｣

『なんか大人ですね。私てっきり飲みの場って居酒屋だと思ってました』

TH｢あっ！居酒屋の方が良かった？ごめん、僕が勝手に場所決めちゃって｣

『いえ！むしろこんな場所で飲めるなんて最高ですよ』

TH｢ほんと？じゃあ良かった｣

先程までの気まずい雰囲気はどこに行ったのか

私達は美味しそうな料理を食べ、そして飲んだ

しばらく時間が経った頃、体の中にお酒の酔いが回って私の顔はポッと赤くなってるように感じた

目の前にいるテヒョンさんは少しお酒に弱いらしく私と同じ量のお酒を飲んでいるのに結構酔っている

『テヒョンさん大丈夫ですか？？もうお酒は飲まれない方が、、』

TH｢まだ飲めるから、大丈夫。酔ってないし｣

そう言われても顔の赤さがそれを物語っていた

TH｢Aちゃんは飲まないの？｣

テヒョンさんはグラグラした足で私の元まで歩いてお酒をグラスに注ごうとした

その時

『うわっ！』

テヒョンさんはバランスを崩して私を押し倒した

馬乗りの状態になってしまった

テヒョンさんはそんな状態の中気にすることなく私の顔に触れた

『テヒョン、さん？』

TH｢可愛い｣

『え？』

TH｢だぁから、可愛いって言ってるの｣

両手で顔を包まれた。テヒョンさんの顔がどんどん近づいてくる

『な、何を言ってるんですか』

TH｢なんで分かんないの？｣

耳に彼の口が当たるほど顔が近い

息遣いが直で聞こえる

TH｢可愛いつってんの｣

そう言って耳を舐められた

『やっ！』

やめてください！昨日と同じセリフを言おうとした

今は確実にその言葉を使う時だった。例えテヒョンさんが酔っていたとしても

『やめてください！私の上に乗らないでっ、離れてくださいっ』

私は彼の胸を押した

TH｢やだ。この状況で我慢できる男なんて居ないよ？｣

さっきの酔いはどこへ行ったのか、彼の口調は冷静になったように感じられた