人面獣心【TH】 (ページ4)

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帰り道、やっぱり昨日と変わらず暗くて

電灯の薄ら明るい色と光の量が少し気味が悪い

私が怖いという恐怖心を抱いたせいか、無口になり、次第にテヒョンさんとも口数が減っていった

そんな時急にテヒョンさんがこんなことを言い出した

TH「人面獣心って言葉知ってる？」

それは聞いたことの無い言葉だった

『じんめんじゅうしん？』

TH「知ってる？」

『知らないです』

何故かテヒョンさんは人面獣心の話になると明るい声で笑顔になっていた

その笑顔がさっきまでの笑顔とは違って怖く見えた

TH「人面獣心って言うのは、顔は人間なんだけど心は獣と一緒ってこと。」

『そ、そうなんですね、、、怖いなぁ』

顔に冷や汗が流れていく

それはきっと、この絶妙に気持ち悪い体温と、少しだけ吹く風と、私の横で歩いているテヒョンさんが妙に怖く感じるから

TH「あれ、Aちゃん、今怖い？」

『はい、、怖いです、、』

TH「ふーん」

と言って、テヒョンさんは私の腰に手をやってグイッと自分の方に引き寄せた

『？！』

TH「怖いんでしょ？じゃあ、僕がこうしててあげるよ」

急なテヒョンさんの行動に驚きを隠せず

『や、やめて下さい！』

つい、テヒョンさんを突き放してしまった

『あっ、す、すみません！』

TH｢なんで突き放したの？｣

少し強い口調で私にそう聞いた

『あまりに急だったので、、あの、すみません。ここからは1人で帰ります！』

私はそう言って直ぐにその場を離れた

正直言って怖かった

夜に恐怖心を抱いていた私にはあまりに刺激が強すぎた

テヒョンさんもどこかいつもと違った感じだったし

逃げるようにその場を離れてしまったことは申し訳ないけど、逃げるしか恐怖心を紛らわせる方法がなかった

明日、謝ろう