86話 ページ7
「あ、思い出した。」
そう弔くんが私の目を見て言い出した。
「A。今からいう場所に行ってこい。」
そう言って黒霧さんの個性を使って私を真っ暗な場所へとワープさせた。
「どこ、此処？」
「初めまして。」
急に投げかけられた言葉に反応し振り返る、
とそこにはこの異色の空間と同化した工業地帯のようなマスクをかぶった男の人がこちらへを向いていた。
唯一灯りをともしているデスクの上のパソコンが彼の顔を照らした。
「あの‥‥？」
「あぁ、初めまして。‥‥いや、正確に言うと初めてではないのだが、初めまして。
弔の先生‥‥オール・フォー・ワンだ。
弔から君のことは聞いてるよ。何だって君は弔のお気に入りだからねぇ。」
「は、はぁ‥‥。」
言いたいことは沢山ある。
言葉が数珠繋となって沢山出てくるのだが、口には出せなかった。
オーラというか、貫禄というか‥‥そういったものが石像の如く私に重くのしかかった。
「君は‥‥弔の役に立ちたいとは思わないかい？」
「‥‥私なんかが弔くんの役に立てるなら。」
私は弔くんに救われたんだ。それ位の恩返しはきちんとしたい。
「なら、君に個性を与えよう。
君は喰種という個性を持っている。
それに＋α‥‥そうだな、コピーの個性を与えよう。」
「コピーですか？」
「そうだ、君が触れたものそのものをコピー出来る。形も重さも質も、勿論物だけでなく人間もだ。故意に触れたものをそのままコピー出来る個性さ。
さぁ、どうする？」
手を出される。
‥‥私に拒否権なんてない。
この空気がNoを言わせてくれなかった。
私は弔くんの役に立ちたい。
そう心から思っている。覚悟だって出来てる。
だから、Yesしか言わないつもり‥‥だが
なのに目の前にいる男は私の覚悟を嘲るかのようにこうしNoを言えない空気を作った。
それが少し感に触ったから。
だから、せめてもの仕返しに
「お願いします。」
手を握らず、口だけで返事をしたのは
届くはずのない最後の小さな抵抗だ。
「じゃぁ、いくよ。」
そこで私の意識はなくなった。
次目覚めた時は、私の部屋だった。
目に写った天井の色が妙に暗かったのだけはしっかりと覚えていた。
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えぬち(プロフ) - ごめんなさい！！変更されないの90話と91話だけでした…すみません(；＿；) (2018年9月3日 18時) (
レス) id: dd27225dc3 (このIDを非表示/違反報告)
えぬち(プロフ) - すみません、名前を設定しても変更されないんですが(；＿；) (2018年9月3日 17時) (レス) id: dd27225dc3 (このIDを非表示/違反報告)
Toy(プロフ) - 90話あたりから名前変換が適用されていないのですが、確認していただいてもよろしいでしょうか。 (2018年3月31日 20時) (レス) id: dbe570c90d (このIDを非表示/違反報告)
雪麗(受験生) - ログインさん、ご指摘有り難うございます！ “●お名前” の所に名前、“●登場人物設定、○名字”の所に名字を記入すれば、変換することが出来ると思います。こちらの不手際で、ご迷惑をを賭けしてすみませんでした。これからもこの作品を、よろしくお願いします！！ (2017年11月18日 20時) (レス) id: 93e099ae7c (このIDを非表示/違反報告)
ログイン - 95話の(名字)少女！の所、名字を変えても変わらないのですが、設定画面の(名字)の下にある、薄く書いてあるのに()をつけたら出ませんかね？ (2017年11月18日 8時) (レス) id: 38f62b83f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪麗(受験生) | 作成日時：2017年10月18日 17時
