背後霊の重岡さん

ジェットコースター ページ20

小「次何乗るん？」


クレープ片手に目を輝かせてるのんちゃん


その姿は絵になるっ、とても絵になる


もちろんクレープは本物じゃなくって幻


洋服を変えるのと同じような仕組みらしい



桐「そろそろこれ乗らへん？」


照史くんが指差したのはこの遊園地の中で1番人気のジェットコースター


指差した方をみると、たっ高い…


そして…落ちる長さが尋常じゃない


中「A口あいてるで笑」


『淳太くんは唇に明太子付いてるよ。』


中「付いてへんわっ。」


藤「なぁ、並ぼうや。」


濱「そやな。」


『シゲたちって、どうするの？』


重「えっ？乗るで。」


『どうやって？』


他の人には見えないから、私たちの横の席が4つも空席だと不思議だろう


神「同じ席に背後霊と、人と2人で座ればええんちゃう？」


あっくんたちの膝に座るような感じで、問題ないやろと言う神ちゃん



桐「流石やなぁモンチ！よし、それでいこっ！」


神ちゃんのことをモンチと呼ぶところから日頃の仲の良さが伝わってくる



で、結局、私の隣は流星とのんちゃん


その前に、淳太くんと照史くん


その上には神ちゃんと濱ちゃん


で、私の上には…シゲ


『なんでシゲなの？』


重「なんでって酷ない？こんなニコニコ天使ちゃん上に乗っけられて幸せやろっ？」


『いや、別に』


重「えぇぇぇぇぇぇ！！」


小「のんちゃんもAの上が良かった…。」


藤「俺で我慢せえ。」


濱「相変わらず仲ええなぁ。」


そんなことを言っている間に既にジェットコースターは登っていて


えっ？1発目から落ちるの？


前を見るとシゲの首筋が


しかもかなりの近距離


マフラーは危ないから今はとってるらしい


まず幻だから引っかかるはずないのに


思ってるより律儀なやつ


そんなことを思っているとジェットコースターが1番高いところで止まった


するとクルッとシゲがこっちを向いて


重「嗅ぐなよ」


はぁぁぁぁぁぁぁぁ？


それと同時に急降下


『誰が嗅ぐかぁぁぉぁぁぁぁぁうわぁぁぁぁぁぁ！！』


最後らへんは絶叫に近かったけど


私に負けないぐらい絶叫している人がもう1人


まぁ予想はついてたけど


中「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！」


私と淳太くんの叫び声が青い空に吸い込まれていった

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