背後霊の重岡さん

このままの関係で ページ18

お風呂から上がり、部屋に戻ると


遅かったなぁと言いながら私を出迎えるシゲ



『シゲと初めて会った時のこと思い出してた。』


なんだそんなことかと言うような顔をして


重「あぁ、初めて会った時のAの驚いとる顔おもろかったわぁ」


『なにそれ、面白いって酷くないっ？』


重「まぁまぁ…よし！髪乾かしたる！」


『えっ？出来るの？』


重「いや、出来へんけど。」


『なんだよ、それ。』


重「ウヒャヒャヒャヒャ引っかかった」


Aのえっ！て顔めっちゃおもろいと笑うシゲ


少し期待したのがいけなかった




でもその後、私が髪を乾かしていると


私の後ろに立って


重「乾かせへんかなぁ。」


と自分の手をドライヤーを持っている私の手に重ねようとしてたことに


少し可愛いなと思ったのは秘密にしておこう





あの日から、シゲと一緒にベットで寝ている


ベットに入って


『おやすみ。』


隣で既に寝ているシゲに声をかけると


おやすみ。と声が帰って来た


まだ起きてたみたい


シゲの方を見ると、


暗くてぼんやりとしかわからないけど


さっきまで閉じられていた彼の瞳がこっちを見ていた


シゲに掛け布団をかけてから隣に寝っ転がる


まぁ、掛け布団も通り抜けちゃうから意味ないんだけど


『明後日の遊園地楽しみだね。』


重「せやなぁ。」


今度は目を閉じたままで返事が返って来た


月の光が彼の横顔をうっすらとかたどっていて


その横顔を見ながら、ずっとこのままの関係でいたいと思ってしまう自分がいた

集合場所→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す