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レシピ本と神ちゃん ページ15

『また来てるし。…はぁ。』


あれから1週間後、シゲと大学から帰って来て家のドアを開けると、

1番に目に入ってくるのは

玄関の前でちょこんと待っている神ちゃんの姿


神「…はぁ。って、来客に失礼やろ。」

『来客じゃない、もう居候レベル。』


神「どっちでもええやんか。はよレシピ本作るで。シゲ、A借りるな。」

重「ほいほーい。」

『ちょっ、シゲ、神ちゃんに甘くない?』

重「神ちゃんは、お前の事なんて好きにならへんから。」

『それ、私に失礼。』

重「えっ?ん〜?聞こえんかったぁ〜。」

『ムカつくし、疲れるわぁ。』

神「ほんまやな。よし、シゲは置いて行こっ。」

重「えっ、神ちゃん酷ない?」

そんな会話を聞き流しながら、机の上にレシピノートを広げていく



神「…で、中火で15分煮詰めて完成。これで最後やな。」

神ちゃんが言ったことをそのままノートに書き込むこと1時間弱

この一文を描き終えれば完成


『15分煮詰めて…「なぁA。」ん?何?』


神「Aはシゲのことどう思ってるん?」

私が書き終えたと同時に

1人ソファーの上でプカプカ浮いているシゲを見ながら、声を潜めて聞いてくる神ちゃん

『別に。普通だけど。』

神「その普通が知りたいねん!」

『居たら居たでうるさいけど、居なかったら居なかったで何となく物足りない感じ。普通でしょ。

神ちゃんが照史くんに対してもそう思わない?』


神「思うけど…それとはまた違う気ぃすんねんけどなぁ…。」


『それより、いつ帰るの?照史くん家。』

神「それは、ノートが出来たr…あ。」

『今さっき出来上がりましたけど。』

神「…帰るのが気まずいねん。あれから照史くん泣いてばっかやし。

みるの耐えられへんねん。それくらいわかるやろ?」





『でも、それでもいいってお別れを言わなかったのは神ちゃんだよ?』

神「わかっとるよ…わかっとるけど…。」

『よし、じゃあ今から行こっ、照史くんの家。』




神「えっ?ちょっと待ってって。まだ心の準bi…。 重「照史の家行くん?俺も行く!」」


『って事で、神ちゃん案内よろしく!』


神「はぁ…わかったよ。」

思いっきりため息ついたくせに、結局は案内してくれる


そんな優しさをきっと照史くんもわかってるはず

そう思いながら、玄関のドアを閉めた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
テスト終わりました。遅くなってしまいすみませんでした。 柚菜

照史くんの家→←お別れの日



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shihok0712(プロフ) - 気が付いたら涙がら流れてました。目に見えて、普通に会話し合える背後霊なら、一緒に居て楽しいやろなぁ。唯一亡くなる前に通り魔から庇うしげちゃん、男気半端ないですね! (8月20日 20時) (レス) @page37 id: ebf12df227 (このIDを非表示/違反報告)
千歳あめ - はじめまして!この作品読んでボロ泣きしました。いい話過ぎます……! (2023年3月26日 22時) (レス) @page35 id: a0f783b703 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか。(プロフ) - とても面白かったので続編待ってます!勉強も更新も頑張ってください。 (2019年12月8日 6時) (レス) id: 2aef7cd3bd (このIDを非表示/違反報告)
おず(プロフ) - 続き、嬉しいです待ってました!楽しみにしてますね (2019年11月9日 15時) (レス) id: bc6c17b8f8 (このIDを非表示/違反報告)
bbjaniyokoyuzu(プロフ) - 涙止まりませんでした!!!続きお待ちしてます!!!!!!! (2019年5月7日 20時) (レス) id: c52be9df5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柚菜 | 作成日時:2018年1月22日 20時

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