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神「ごめんな。こんなの聞きたなかったよな。」
大きく息を吐いた後、申し訳なさそうに聞こえてきた彼の声
ぐちゃぐちゃになっていた横顔は、いつのまにかいつも通りに戻っていた
『ううん。神ちゃんは強いね…。』
神「ほんま?!せやったら照史くんのお陰や。
強さとか優しさとか全部照史くんが思い出させてくれたからなぁ。」
そう言って、星が降ってきそうや、と彼は手を高くあげて天を仰いでいた
『…神ちゃんは、背後霊のみんなは、後悔したことはなかったの?』
神「えっ、なにを?」
『私たちを救ったこと。もっと大切な人のそばにいたいとか…思わなかった…?』
最低な質問だ。命の恩人に向かってこんな事…
でも、大切な人がいるのなら、最後にその人に合わせてあげたい。そう思った
夜空に手を伸ばしたままの彼は
数秒の沈黙の後、口を開いた
神「あの時の景色もこんな感じやった。」
質問の答えには到底なっていない返答
『え?』
神「深くて果てしないの海の中に1人でおった時、太陽の光があの星みたいにちっさく遠くに1つだけポツッてあってな、その時の景色と似とる。」
それは彼の過去の話だった
泳げない彼が海で溺れて意識をなくし、目覚めた時は、真っ暗な海の中
隣には、自分の体が力なく横たわっていたという
幾度も空に手を伸ばしたけれど届かない、もうこの場所からは二度と出られない。そう諦めかけた時、照史くんが落ちてきたのだと彼は話してくれた
神「奇跡やと思った。あの時、あの瞬間に体が動いてて、助かって欲しい一心で、気づいたら照史くんを光の方向に向かって押し上げてた。」
懐かしいなぁと、まるで楽しかった事を思い出すように海の方に目を移す
神「でも、海岸に俺らがうちあげられた瞬間に触れんくなった。
目ぇ覚ませって、いくら声をかけても海の底に置いてきた俺の体みたいにぐったりしててな、せやから照史くんの意識が戻った時はほんまに嬉しかった。」
A。
そう呼ばれて、彼の方を向くと海に来てから始めて目が合った
神「俺にとって、照史くんは生き方を思い出させてくれた恩人や。後悔するわけないやろ。
きっとシゲもそう思っとるはずやで。」
喉につっかえて声が出ない。何度も首を縦に振った
そろそろ帰ろか
そう言って立ち上がって歩き出す神ちゃんを走って追いかけた
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遅くなってしまい、ごめんなさい。
カミシゲW主演決まりましたね!
あぁ、嬉しい
柚菜
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shihok0712(プロフ) - 気が付いたら涙がら流れてました。目に見えて、普通に会話し合える背後霊なら、一緒に居て楽しいやろなぁ。唯一亡くなる前に通り魔から庇うしげちゃん、男気半端ないですね! (8月20日 20時) (レス) @page37 id: ebf12df227 (このIDを非表示/違反報告)
千歳あめ - はじめまして!この作品読んでボロ泣きしました。いい話過ぎます……! (2023年3月26日 22時) (レス) @page35 id: a0f783b703 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか。(プロフ) - とても面白かったので続編待ってます!勉強も更新も頑張ってください。 (2019年12月8日 6時) (レス) id: 2aef7cd3bd (このIDを非表示/違反報告)
おず(プロフ) - 続き、嬉しいです待ってました!楽しみにしてますね (2019年11月9日 15時) (レス) id: bc6c17b8f8 (このIDを非表示/違反報告)
bbjaniyokoyuzu(プロフ) - 涙止まりませんでした!!!続きお待ちしてます!!!!!!! (2019年5月7日 20時) (レス) id: c52be9df5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柚菜 | 作成日時:2018年1月22日 20時