日常【石川祐希】【柳田将洋】

21 柳田 ページ23

高校生活、隣の人との会話が皆無
これって全国の高校生でも珍しいんじゃ？
私の隣の席はバレー部の柳田将洋君

ほかのクラスの女子からキャーキャー言われてるからどんだけ爽やかプリンスなんだろうと思ってたら案外静かめな人で驚いた

２年生で初めて同じクラスになったものの最初のよろしく、の会話以外ゼロ

普段私も男子とはそこまで話さない方だから共通の話題が見つからない

そうだ、部活の話題！

直接見るのみ、と私はこっそりバレー部を見に行くことにした

放課後、体育館のドアを少し開けるとどうやら今日は休みなのか誰もいなく

A『つまんないのー』

と呟くと後ろから

柳田「…今日、自主練だからあんま人来ないよ」

A『おわっ、柳田じゃん、いいとこに』

柳田「え、俺？」

あんたが？俺に？用？って顔がすごいあからさまだけどこの際気にしない

A『そうそう！あのさ、バレーしてるとこ見してよ！』

柳田「...なんで」

A『なんでも』

柳田「嫌って言ったら？」

A『明日から授業中めっちゃ話しかける』

それを聞くと柳田は少し困った顔をしたけれどすぐに

柳田「いいよ、ちょっとだけね」

そう言って体育館に入れてくれた
既にネットは貼ってあったようで柳田は倉庫からボールを持ってくる

柳田「危ないからラインの中入らないで」

A『りょ、ねね！サーブ？打って！』

柳田「はぁ」

そう言うと彼はラインより少し後ろに下がるとボールを高く上げ、体勢を整え強烈なサーブを放つ

ﾊﾟｼﾝｯ......ﾊﾞｧﾝ...

ボールの音が2人しか居ない体育館に響き渡る

なにこれ、初めて見た、あんな強いのうてるの？？凄くない？

驚く私に柳田が

柳田「まだ下手だからそんなガン見すんなよ」

それだけ言うと柳田はまたボールを持ってくる

私はたまらず柳田に向かって

A『...かっこいい！！』

素直に思ったことを叫んでいた
あ、まずい、感情の赴くままに(笑)

柳田「そう思ってもらえるのは嬉しいよ」ﾆｺ

...なにそれ、今まで隣の席でなんも喋らない柳田が、バレーしてる時はこんなに爽やかなんて知らなかったし

あ、だから爽やかプリンスね、理解

A『ねぇ、もうちょい居ていい？』

暇かよ、と言って少し笑う柳田がかっこよく見えたのはバレーのせいと自分に言い聞かせながらその日は下校時間まで体育館にふたりきりだった




┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
夜にまた更新致します！

隣の席の柳田君でした！

22 石川→←20 石川

ラッキーアイテム

石川選手が寝転んで壊しちゃったイヤホン

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す