C3の戦闘員は吊戯に追いかけ回されている【2】【SERVAMP】 (ページ2)

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第四十三話　戦わないでページ2

塔間「窓の無い部屋で生まれた」

塔間さんの声が聞こえ、銃が音をたてて手から落ちた。

塔間「地面を這って今日で七日目。産声代わりに悲鳴を上げろ。

喉を掻き毟り叫べ」
　

吊戯の声が小さく聞こえる。

吊戯「じゅん…ちゃ…Aちゃ…も…にげて」

塔間「一秒間に五回息をしろ。そのたびおとながひとり死ぬ」

“ベイビー・イン・ザ・ダーク
ケンジントンの黒い鳥”

『なんでよ……ッ！なんでなんで！！』

塔間「殺せ。お前に必要ない」
　

隣で気絶していた真昼が唸った。

真昼「＿＿＿＿う…っ…！」

『真昼君！』
　

吊戯が盾に襲いかかる。

真昼「な…なんで！？Aさん！車守さん！？」

盾「真昼…！そのまま伏せてろ…！＿＿って動けねえか！」

『盾！』

吊戯が後方にひく。

盾がスピードで追い込むが吊戯の方が一枚上だ。

真昼「……！どうして…っ…何のために戦ってるんだ…っ」

真昼は戦わないで！と叫ぶ。

吊戯が盾に＿＿＿＿振りかざした。

真昼「だめだ！！吊戯さん…！！」

『盾ーーーー！！』

盾の胸から血が流れ、吹き出て、そのまま後ろに倒れた。

吊戯「……ああ……オレ…」

吊戯がひとり、立ち尽くしたまま呟いた。

吊戯「もう、だめだ……」

『あ……あぁ…』

目の前で倒れている親友。

塔間「…やればできるじゃないか…吊戯」

ふつふつと怒りがこみ上げて来た。

『塔間さん！何故…なぜ盾を殺しだの！？』

真昼「…Aさん……」

『盾は吊戯が戦ってほじくなくて止めだのに…ッ！

“吊戯はもう戦わせない”って盾が……ッ』

塔間「…それがなんだ」

『それが…なんだ…？』

下唇を噛んだ。

少し血の味がする。

塔間「…さあ行こうか吊戯。脱獄した下位吸血鬼を殲滅する。

Aはそこで残ってろ。吊戯、そのままｆ5から奥へ向かえ。

サポートは俺がする」

吊戯は小生を見た。

小生の顔を見た後、背を向けた。

『吊戯…お前はガキか！』

塔間「…Aは後で必要だからな。その場にいろ」

吊戯は何も言わずに一歩、また一歩と奥に進んで行く。

真昼「待って…行っちゃだめだ！車守さんを救護室へ…吊戯さん！！

行かないで…！！」

吊戯は振り向かず、消えていった。