魔女の恋せし想い人 (ページ27)

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自傷無色10 ページ27

外に出ると俺はすぐに呪文を唱えて死体を燃やす

『あ！あ"ぁ"っ!! ひとらんが！ひとらんがぁ!!!!』

ロ「やばいやばいやばい!!!!」

人を串刺しにしかねないほどの威力を持って襲い来る影に流石にロボロも対処出来ないのか完全に逃げ腰であったとき、隣の魔法使いの首がすぽーん…なんて音が聞こえそうなくらい軽く宙をまった

ロ「ﾋｪメーデーメーデー！ご主人ヘルプミー!!!!」
オ「………」

何をやってるんだ…
ただその瞳は荒れ狂うAを見据える。あんなに毎日幸せそうに過ごしていたのに、いつかすべての魔女が仲良く暮らせたら、、そんな世迷言を笑いながら言っていたキミが…

オ「お前が…」
ロ「お、オスマンさん？？」
オ「何をやってんねん！！！」

無我夢中だった迫り来る攻撃の一つ一つを紙一重で交わして、

「いつか、Aちゃんを助けられるような」

何が助けられるだ…全然出来てないじゃないか……あんなに泣き腫らしたような目をしてるのに…幼馴染なのに……

Aの懐まで駆けると俺は力一杯Aを殴って地面に叩きつける

ロ「えぇ～～～…」
『うっ……ぅ……ぅぅ…』

ボロボロとAの瞳から大粒の涙がこぼれ落ちる
それに見向きもしないで俺はAの顔を思いっきり俺の瞳に写るように持ち上げた

ロ「ﾊｧ……ﾊｧ…え、えぇか、ひとらんを殺したのはお前や…ひとらんの傷、お前の今の魔法やろ
でもええか、ひとらんとお前の関係を全て断ち切ったのは俺や
分かるな？じゃあお前が俺に「だけ」向ける感情も分かるな？？」

『ﾊｧ…ﾊｧ……ﾊｧ』

途端にAの瞳には確かな怒りが灯る。純粋な憤怒の気持ちだけが

オ「は、はは」

声が震えているのがわかる。気を緩めたら泣いてしまいそうだ

オ「お前はそんな…クソみたいなやつと今の今までよろしくやってたんやはは、ざまぁねぇな」

ぱっとAを持ち上げていた手を離すとAは重力に従って顔を強打しながら倒れ込む

オ「行くでロボロ」
ロ「へぇ！？いや、あ、はい Aちゃんは？」
オ「ほっとけ」

Aの家を後にして…殺された魔法使いに懺悔を心の中で送りながらスタスタと歩き出す

オ「ﾊｧ……ﾊｧ…ﾊｧ」
ロ「………」
オ「…ﾊｧ…ﾊｧ…っ」

ボロボロとほほに涙が伝う
こうするしかなかった、、Aをなにかに意識を持って生かせるにはこれが得策だったのだ。なんてことは無いまた…Aに出会う前よりちょっと酷くなっただけさ