魔女の恋せし想い人 (ページ21)

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自傷無色4 ページ21

『？？』

ひ「………そう、か、……そうだったね」

疑問を頭に浮かべるAにひとらんはハッとしたように笑う
しかしその目はAを写すことはなく、それに彼女も不思議には思ったものの深くは追求してこなかった。

オ「A！今日は紹介したい相手がいるんよ」

そう言ってコソコソと何やら後ろに隠している風なオスマンにAも興味津々でそれを尋ねる

『どうしたの？オスマンが勿体ぶるなんて、珍しいねぇ』

するとオスマンの後からするりと滑り出てきたのはパッと見小さな蛍のようなものかと錯覚をするほどに小さかったが、よく見るとそれは普段目にするホタルの形とは大部分が違っていた

ロ「初めまして、パパの友達やんね。ロボロって言います。よろしく」

ふわふわと飛ぶそれを目にしたAは途端に瞳を輝かせる

『パパってことは…弟子出来たんや！しかも…これ星の子やん！はわ～…星の子を間近で見たの初めてや～…綺麗やねぇ』

ロ「綺麗？うぇへへへ、なんか照れるなぁ」

照れた様子だ執拗に飛び回るロボロをオスマンは何故かムスッとした表情でロボロを片手で捕まえるとギャンっ、と言った声とともにオスマンの服のポッケへとしまわれる

『？オスマンどうしたん？』

オ「え？……なんでも？ない」

オスマンもハットした表情で慌ててロボロを解放すると殺されるかと思った…とロボロは力なく言った

ひ「ん？なんだ、オスマンさん来てたんだ。今紅茶でも入れるよ」

ｶﾞﾁｬﾘと扉が開いたと思ったらそこから出てきたのはひとらんだった。慌てて紅茶を入れようとするひとらんにオスマンはお気づかいなくとだけ行って

オ「じゃ、俺らもう帰るから。またなにか薬とか欲しかったら言ってや」

とだけ言い残しその場を離れた

ひ「あ～…邪魔した？」

『？？ううん、全然』

ひ「あ、そう」

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更に5年後…

「うわぁぁぁぁぁんお母ぁぁぁん!!!!」

大声で泣き叫ぶその子供の声に森の動物達は誰もが耳を塞ぎ、あるものは黙らせようと近づく

『あらあらあら…どないしたん？迷子？』

その子供の耳に突如として入ってきた人の声はその子供を安心させるには十分だった。

「お母さんが…居なくなっちゃった」

『あぁ……また…か、………ねぇ君、家へいらっしゃいな！』

ひ「A！やっと追いついた…って、、また捨て子か…」

『…多分…ね』