大正ソレイユ物語【鬼滅の刃】【成り代わり】 (ページ9)

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夜。暗い山道を歩く。
禰豆子と山道を進むと、お堂を見つけた。...ん？血の、匂いがする。

誰かが、きっと怪我をしたんだ。この山は道が険しいから。

「大丈夫ですかっ... 」

禰豆子の手をひいたまま、お堂のガタガタになった扉を開く。
私はその光景を見て絶句した。

「 ___なんだ、おい。ここは俺の縄張りだぞ。俺の餌場を荒らしたら許さねぇぞ」

__人喰い鬼だ。
3人の大人がぐったりと息絶えている。

「 ...んん？妙な感じがするな、お前ら人間か？」

その言葉が発せられた瞬間、私の身体はお堂から吹っ飛び、目の前には鬼。
持っていた斧を首に向かって殴りつけた。

「ハハ、斧か。やるな。
でもこんな傷、すぐ治るからな。ほらもう、血は止まった」

「 !? 」

皮膚も修復されたのか、鬼の首は元に戻ってしまった。そんな、どうすれば。
そして鬼は、私に覆い被さり首を手にかけた。速いし、力が強い...!!

「へへ、女か。女は好きだぜ、特に若いのは。肉が柔らかくて、新鮮なんだ... 」

殺される、と思った次の瞬間。
鬼の頭が消えた。

......えっ、えーーーっ!!?
ね、禰豆子が鬼の首を...ころ、殺してしまった!!いやでも相手は鬼だから、いいんだよね...?

「ね、禰豆子、」

声をかけようとすると、左から鬼の手が迫ってきていた。そして胴体をまた蹴る禰豆子。
鬼って、なんでもありだ...。
信じられない、首がもげてるのに動いたの？

「てめえぇらぁあ!!
やっぱり片方鬼なのかよぉお、妙な気配させやがってぇえ、なんで鬼と人間がつるんでるんだぁああ!! 」

「喋ってる!!! 」

そして、首なしの身体が禰豆子に向かって襲いかかる。

「やめて！」

禰豆子を助けようとすると、横から首だけの鬼が私に襲いかかる。
斧を噛ませると、それは顔から手を生やして私の羽織をつかんだ。

その姿に、私は最早イラッとした。
なに頭に腕生やしてんの!!

「どいて!! 」

私はその鬼の頭に頭突きをかました。もう、一回！
2回頭突きするとその鬼は失神。そのまま、斧を鬼と一緒に木に刺した。これで、追いかけて来られない！

「禰豆子ーっ!! 」

禰豆子を探して木々の間を走り抜ける。と、禰豆子を蹴りつける鬼がいた。
女の子には優しくするって習わなかったのか!!

「や、め、てって!! 」

鬼を突き飛ばす。その勢いと共に崖から落ちそうになったが、禰豆子のおかげでなんとか落ちなかった。

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