大正ソレイユ物語【鬼滅の刃】【成り代わり】 (ページ24)

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おかえりページ24

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最終選別からの帰り道。

私はそこらへんで見つけた木の棒に体重をかけて、よろよろと道を歩いていた。
...甘かったなぁ。最終選別で8人の鬼に会ったけど、まともに会話できる状態じゃなかった。

鬼が人間に戻る方法、ちゃんと聞けなかった。真っ青な空を仰ぎ見る。...鬼が人間に戻る方法を聞けなかった。ごめんね、禰豆子。ごめんね。

私が家に着いたときには、もう日が暮れ始めていた。疲労が凄まじい、もう倒れそうだ。ふらふらと、今にも倒れそうな身体にムチを打つ。
ふいにミシッ、という音が私の耳に届いた。そして次の瞬間、何者かが豪快に鱗滝さんの家の戸を蹴り飛ばした。

そこから、でてきたのは。

「ね、...禰豆子っ!!! 」

私の叫びに気づいた禰豆子がわたしに駆け寄ってくる。私も禰豆子の元へ走ろうとしたが、体はもう限界を迎えていて、ばたりと倒れてしまった。ああもう、体が動かない。

「ねずっ... 」

禰豆子、起きたんだね。そう言おうとした。しかし、全てを言う前にふわりと暖かい温もりに包まれる。見れば、禰豆子が私を抱きしめていた。
その温もりに、禰豆子が生きていることを実感して涙が溢れでた。

「わぁああ!!なんで急に寝たの、ずっと起きないで!!
わた、私、禰豆子が死んじゃったらどうしようって...よかったぁぁ!! 」

妹に縋り付き、みっともなく泣いてしまった。私はお姉ちゃんなのに。でも、それでも、禰豆子が生きていたことが嬉しくて、安心して。うわぁあ、と泣き叫んでいると禰豆子とは違う匂いに抱きしめられた。

「よく生きて戻った!! 」

鱗滝、さん。
ああ、私、生きている。禰豆子が、生きている。鱗滝さんが、迎えてくれている。私と鱗滝さんはわんわんと気がすむまで泣き続けた。禰豆子はそんな私たち2人を見て、にっこり笑っていた。

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