【ハイキュー！！】高校で初めて話した彼女はどこか俺に似ていた。【及川徹】

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「……どうしたの、じゃねぇよ。なんかあっただろ」


岩泉がそう言う。

笑顔で隠していたのに。なんでばれちゃうのかな。

そんなに笑顔に見えなかったかな。

はぁ。そんな風に言われたらあったことをはなしたくなってしまう。

岩泉には関係ないのに。

関係、ないのに。

あぁ、前もこんなことあったっけ。

ふと思い出す。

中学のとき、あまりにもいろいろありすぎてもうなんか疲れてしまった時だ。

あのときも心配してくれた。

迷惑をかけた。また迷惑をかけたくない。

これは私の問題。というかこっち側の問題。

だから


「なんでもなくないけど、大丈夫。ありがと」


といった。


「何でもなくないってなんだよ」


すると岩泉は苦笑交じりにそう言い、


「……まぁ、言いたくないならいいけど。

また何でも愚痴とか聞くから」


とあとから付け足した。


「うん、ありがと。

……で、岩泉。あなたの後ろの人がなんか凄いことになってるよ？」


そう、後ろの人つまり及川がなんか額を机にガンッとぶつけて、その額が赤くなっている。

なんで、何でこうなった。

よくわからないんだけど。

岩泉もギョッとしている。そこで及川がボソッと言った。


「い、岩ちゃんが女子にやさしくしてる……。

お、俺の優男というポジションがぁ……」


……。もう何も言えないんだけど。

いままでの少々シリアスな雰囲気をぶち壊しやがって。

シリアス結構好きなのに。まったく。

私はため息をひとつつき及川を見る。

なんか笑いがこみあげてきた。


「ヒドイよ！」


そしてHRのため入ってきた担任の『おはようございます』という声と及川の声が重なった。

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