game12... ページ14
「なんでそんなでかいの持ってきてんの?
携帯用のとかもっと小さいのあるよな?」
まさか私が25cm×25cmのチェスボードを持ってきているとは思ってもいなかったのだろう。
まあでも一応折りたたみ式だから小さくはなるけどね。
「まあまあそんなことは気にせずやりましょうよ。
先輩いすの向き変えてください」
コレは新幹線だからできること。
椅子の向きを変えられるこの新幹線だからできること。
私はクロ先輩をせかす。隣に座っていた研磨と、夜久先輩には申し訳ないけど。
「篠原とやると絶対負けるんだけど……」
「黒尾が惨敗するところ見てぇ」
そんなことを先輩がぼやいていたけど気にしない。
クロ先輩はバレー部の中でチェスができる人の数少ないうちの一人だ。
そして夜久先輩も楽しみにしてくれてることですし、じゃあ
「game stert!」
私は白と黒の駒を並べてそう言った。
クロ先輩は白。
私は黒。
黒の方が好きなので黒。
そしてうつのは先輩が先、私が後だ。
白が先、黒が先だから。黒が好きな理由の一つでもあるかな。
私後の方が好きだし。
先輩はまず
私も同じように駒を動かし駒と駒で向き合うようにした。
こうするともうどちらも前へはすすめないのだ。
ポーンは最初の一手以外は一マスずつ前進しかできない。
そして敵をうちとるときは斜め前にそのうち取りたい敵がいる時しかとれない。
だから今、どちらもこのポーンだけでは討つことはどちらもできない。
少し時間があってから先輩は次もポーンを動かした。
私は
こういうのを最初から出しておくと後で助かったりするのだ。
しかもナイトは動き方がかなり他のとは違う飛び道具だから使える。
私の一番好きな駒だったりする。
「黒尾、お前考えるの長くね?」
私がナイトを動かしてちょっと時間がたった。
そこで夜久先輩がクロ先輩に茶々を入れる。
「うっせー。お前できないくせに」
「……クロ先輩早くしてください」
私も夜久先輩に便乗してちょっとからかってみた。
「……」
そして先輩はまたポーンを動かした。
あー、やっぱりチェスは楽しい。
自然と口角が上がった。
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前回の話、字数超えているのに乗っけちゃって……。
すいません!
気をつけます!
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桔梗(プロフ) - サカノメさん» 好みで面白い!良かったです^^有難うございます!!宜しくお願い致します……。 (2015年1月6日 2時) (レス) id: 647d957ad5 (このIDを非表示/違反報告)
サカノメ(プロフ) - この小説!夢主ちゃんの性格と、作者さんの書き方、すごく好みでとても面白いです!これからも更新頑張ってください!!! (2015年1月6日 0時) (レス) id: 92792ceb06 (このIDを非表示/違反報告)
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