similar 50 ページ10
そのあと話し合いは順調に・・・・・・進む訳なかった。
もとから馬の合わない二人がさっきの私の一言で落ち着いて話せる訳が無いのだ。
まだ言い合いとかなら良かったのだが
「っ……」
2人とも泣き始めちゃって。
ぽろぽろと目からこぼれる涙が頬を伝う。
それをみてその2人以外はおろおろするばかり。
他の人は苦笑いというか困った顔をしていた。
どうしようか。
本当に困る。やっぱり話し合いの意味は無いのかななんてまたおもった。
そしてもう1つそれより強く思う物がある。
『練習したい。練習したい。練習したい。
こんなことに時間を割いている場合ではないのに』
私は喉まででかかったその言葉を飲み込んだ。
ここでそんな事言ったらいままでのこういう話し合いの時間が全部無駄になっちゃう気がして。
練習したいけど、やる事が一杯あるけど、全てを客観的に見たら
吹奏楽部という1団体がまとまった演奏ができるようになるようにする
今の話し合いの方を優先するべきだと思うから。
私はそう思い机の下の手をギュッと握り締めた。
そしてその後。
なんとなく、仲良くなった……とまではいえないけれど
2人とも落ち着いて話せるようになり幾つかの誤解も解けた。
「勘違いしててごめん」
「……ん、ごめん」
詩乃が申し訳無さそうに謝って、美菜も同じように謝った。
その会話で張り詰めていた空気がなくなった気がした。
みんなも安堵のため息をそっとついている。
「じゃあ練習に戻ろうか。2人は落ち着いてからでいいよ」
目と鼻が赤くなった2人を見て私はいい、その後時計を見た。
「……ってもう3時30分じゃん」
そして落胆する。
時計の針は3時30分を指していた。
部活動終了時刻は16時。
要するに後30分。ほとんど練習はできない。
でも、まあ5時ごろまで残って個人練はできるからいいかな。
と思い直し、教室を出た。
実は部活としては9時から16時までなのだが、17時まで個人練習ができる。
時々、18時まで残っている時もあるけどね。
今日は基礎練習沢山やりたいな、と思いながらパート練をしていた教室へと足を運んだ。
*
こんにちは。
余談なんですけど、英語でsimilarってでてきて。1人で地味にテンション上がっていました。
及川さん、そろそろ出てくる予定です。
これからも宜しくお願いします!
2014.12.3 桔梗
85人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桔梗(プロフ) - ひなさん» そうなんですか?!羨ましい限りです。私は苦手なので……。コメント、閲覧、ありがとうございます! (2015年1月17日 18時) (レス) id: 647d957ad5 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - いきなりですが、私数学大好きです。 (2015年1月16日 18時) (レス) id: 2ff5a51f5c (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - 猫パンチさん» 有難うございます!孤独なお姫様の方にもコメントして下さった方ですよね?!本当にありがとうございます!頑張ります! (2015年1月11日 16時) (レス) id: 647d957ad5 (このIDを非表示/違反報告)
猫パンチ(プロフ) - 面白かったです!読んでいて「あー私もこーゆー時あったなー!」ていうところがありました…更新頑張って下さい!たのしみにしています!! (2015年1月1日 3時) (レス) id: 668164180b (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - ポテトコーンさん» コメント有難う御座います!面白く思っていただけて嬉しいです。実はこの作品、結構私の実体験も入っているんですよ…(笑)更新頑張ります! (2014年11月23日 0時) (レス) id: 647d957ad5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ