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｢…落ち着いた？｣
｢おん。ごめんな。
A、幸せになり？｣
｢ありがとう。
章大もやで。｣
｢俺は…ええねん。｣
｢なんでよ｣
｢俺は、1番大切なもん、自分で手放してもうたから。
それにやっと気づいた。
もう遅いのにな。｣
｢…｣
章大の言葉が胸に刺さる。
何も返せない私を前に、涙声で章大は続けた。
｢俺じゃ幸せに出来へんと思った。
まだまだ子供で金もなかったし、なかなか会われへんし。
先のことも分からへん、こんな状態やったらいっその事離れた方がええと思った。
そんで1人前なったら迎えいこうってその時は思ってた。｣
｢…｣
｢せめて何も無かった頃に戻れたらって、それで関係をつなぎ止められたらって。
せやけど散々傷つけて俺から離れた手前、今さらのこのこと現れるんは違う思った。｣
｢…｣
章大のその"大切なもん"って、もしかして私？
初めて聞く章大の想いに私の胸はきゅうっと締め付けられる。
言葉に出そうとしてもなかなか出てこない。
全然知らなかった。
あの時は、章大が東京での生活にも慣れて楽しくて、私といるよりもっといいものが見つかったとおもったから。
章大が私のことそんなに大事に思っててくれたなんて全く知らなかったよ。
｢って今さら何言うとるんやろな、俺。｣
章大はハッとして、情けなく笑った。
私はもうそんな章大を見ていられなくて…
｢…章大は、ずるい。｣
やっと絞り出した言葉は章大を責めるような言葉になってしまった。
だけど一度口に出したら止まらない。
｢私がどんな思いで決心した思うてるん？
今さらそんなこと言うなんてずるいわ。｣
｢せやんな。ほんまごめん。｣
｢決めたの。
結婚するってようやっと決めたんやで？
そんなこと言うんやったらもう章大とは会われへん。｣
｢…｣
｢ごめん、今日は帰って。｣
こんな冷たい言葉を吐いたのは初めてだ。
章大も狼狽えた様子で、涙はもう引いていた。
｢…ほんまにすまん。
帰るわ。
週刊誌の件は俺がなんとかする。
Aには迷惑かけへんから。｣
｢…｣
｢おめでとう、って式までには心から言えるようになりたいな｣
独り言の様にぼそっと呟いて章大は部屋を出ていった。
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みき(プロフ) - 嬉しいお言葉に加えて、おまけのお話まで作って頂いて嬉しいです！ありがとうございます！同棲開始と結婚の約束まで♪親にも報告して幸せな2人が見れてニヤニヤしちゃいました(*/∀＼*) 新作も楽しみにしています！ (2020年5月25日 3時) (
レス) id: 22258ff530 (このIDを非表示/違反報告)
神八爽蘭(プロフ) - みきさん» ありがとうございます！最後まで読んでいただけて嬉しいです！いつもコメント下さりほんとにありがとうございました！おまけの作品を書かせてもらいました。良かったら見てみてください！あと新作は横山くんなのでそちらも良かったら(^-^)/ (2020年5月24日 15時) (レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 完結おめでとうございます！お疲れ様でした！！ハラハラドキドキしつつ、無事に2人が幸せな結末を迎えられて嬉しいです！もし可能ならその後の2人を少しでも読めたら嬉しいです。次のお話も楽しみにしています！ (2020年5月19日 18時) (レス) id: 22258ff530 (このIDを非表示/違反報告)
神八爽蘭(プロフ) - みきさん» お待たせしましたー！無事に完結しました。本当に長い間ありがとうございます！楽しんで頂けたら幸いです。 (2020年5月17日 20時) (レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 更新ありがとうございます！ついに…ですね！？ドキドキします(*/∀＼*) (2020年5月17日 3時) (レス) id: 22258ff530 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神八爽蘭
| 作成日時：2020年3月7日 23時
