天使ちゃん ページ4
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｢あれ、今日もおらへんか。｣
新学期に入ってから数日、私の隣の席は空いたままだ。
担任の先生も頭を抱えている。
まぁ私からしたら隣に人がいない方が気も使わなくて楽なんやけど。
転校初日から数日間、おサボりきめるなんてえらい度胸のある子やな〜、と感心しつつ、
謎の転校生がどんな子なのか非常に興味が湧いた。
噂では、前の学校でとんでもない問題児で、その学校にいられなくなったからうちの学校に来たとか。
1度気になったことは納得するまで調べるのが私の性格。
学校には来てるらしいから、思い当たるところといえば、保健室か、もしくは…
｢みっけ！｣
私の予想通り、屋上に転校生はおった。
バッグを枕にして横になってる。
｢なんやねんお前！｣
めちゃくちゃ不機嫌そうに私を睨むけどそんなのお構い無しに隣に座る。
｢渋谷くん、やんな？
私、大倉A。
あなたの隣の席の者です。｣
渋谷くんは下から上まで私を見るとすぐに視線を逸らした。
渋谷くんはすぐには口を開いてくれへんかった。
寝転がったまま、時々うざったそうに私の存在を確認してはまた目を閉じる。
それでも私はめげずにそこに居座り続けた。
そしたらしばらくして根負けした渋谷くんが尋ねてきた。
｢お前、サボってええんか？｣
｢うん。
なーんか今日はそんな気分｣
大きく息を吸い込むと気分がいい。
空が近いからかな？
たまにはサボるのもええかもな、なんて思った日やった。
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作者名：神八爽蘭
| 作成日時：2020年2月28日 18時
