丸山くん2 ページ20
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「ありがとうな」
前にお隣さんだったよしみからか、
時々こうして忘れ物をした時は決まって私の元へやってくる。
どんな理由であれ、彼が私のところに会いに来てくれる、ということが嬉しかった。
ちょっと前に、そんな私と丸山くんの様子を見ていた友達が
「Aって丸山くんとめっちゃ仲良いやんな、羨ましい」
「別にそんなことあらへんよ。」
こんなことを言ってきたので、照れ隠しに友達の返事は素っ気なくするけど、私は入学してからずっと丸山くんだけしか見ていない。
今日もそれを悟られないようにするのに必死だ。
人気者の彼のこと、好きな子なんてたくさんいるから、選んでもらえる自信なんてないし、
何よりバレてしまったらもうこんな風に教科書を仮に来てくれないんじゃないか、そんな不安が常にあったからだ。
クラスが離れてしまった今、私と彼を繋ぐものは彼の忘れ物しかない。
お昼休み、また丸山くんが私のクラスにやってきた。
教科書を返しに来てくれたらしい。
「Aちゃん、教科書ありがとう。
助かったー!」
丸山くんは優しい笑顔を見せた。
この笑顔にみんな弱い。
もちろん私も。
「ううん。
忘れ物、気をつけてな」
なんて言ってみるけど、また忘れ物をしてほしい、なんて思ったりする。
複雑な乙女心なのだ。
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神八爽蘭(プロフ) - やまーさん» 教えていただきありがとうございます!非公開になってました(;_;)すみません。 (2020年2月14日 22時) (レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
やまー(プロフ) - 渋谷くんの5が抜けてると思います!間違ってたらすみません… (2020年2月14日 22時) (レス) id: a2a6af1ebe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神八爽蘭 | 作成日時:2020年2月12日 23時