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そんな涼子さんが部屋の前に立っていた時、俺はひどく動揺した。
周りが見えなくなって一緒にいたAちゃんさえもかまう余裕はなかった。
涼子さんに会えて嬉しいはずなのに部屋に入れたくなかった。
とにかく早くアパートから違う所に行きたい。
なんでそう思ったかはわからないけど、アパートが俺の大事な場所だってことは確かだ。
涼子「突然ごめんね」
「いや、いいけど…驚いた。」
とりあえず近くのファミレスに入った。
場所なんてどこでも良かった。
涼子「あの時はごめんなさい。」
「……」
涼子「すごくひどいことしたって思ってる。
妊娠して気が動転してて…」
「あのさ…ほんとに、部長の子なんだよね？」
涼子「それは間違いない。
でもね、ダメだったの。」
「え？」
涼子「退職して1ヶ月後位に流れちゃった。
それから子供は出来なくて、旦那とも上手くいかなくて…別れようと思ってる。」
「だから俺に会いに来たの？」
涼子「…うん。」
「色々大変だったね。」
涼子「…」
涼子さんは泣きそうな顔して忘れられなかったと言う。
でもどうしてもその涙をふいてやる気にはなれなかった。
だんだんと冷静になった頭はAちゃんの事を考え始めたからだ。
ずっと会いたいと思ってきたのに、やっとチャンスが回ってきたのになんでだよ。
Aちゃん、大丈夫だったかな？
買ったもの後で弁償しなきゃな。
その程度に思ってたけど、次の日ラウールに話を聞いて俺はなんて馬鹿なことをしたんだろうって思ってた。
傷つけたのは買ったものだけじゃない。
Aちゃんの心も傷つけたんだ。
謝りたくて話を聞いて欲しくて、必死にAちゃんを引き止めてカフェに入った。
涼子さんと再会したこと、正直良かったのかわからない。
相変わらず綺麗な涼子さんにドキッとしたのは事実だ。
こんな話聞きたくないだろうにAちゃんは優しく微笑んで、俺の幸せを願ってくれてる。
酷い奴でごめん。
でも俺はAちゃんに会いたかったんだよ。
最近、Aちゃんがおどけるのは無理してる証拠だってわかるようになった。
ほんとはこんな話聞きたくないだろうに、相談相手になってあげるなんて言ってさ、ほんと優しいよな。
どんなことがあっても離れない彼女に俺は頼りきってしまう。
でも決して彼女の気持ちがこれ以上俺に向かないようにしなくちゃと思った。
だって涼子さんがいるから。
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カフ(プロフ) - makko210jump622さん» 遅くなってごめんなさい💦お勉強お疲れ様です！お話読んでくれてありがとうございます☺️もどかしい展開が続いてしまったとは思いますが楽しんでもらえたみたいで良かったです💕 (2023年1月6日 23時) (
レス) @page43 id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
makko210jump622(プロフ) - 素敵なお話、ありがとうございました！勉強の合間に、とても楽しませてもらいました。途中、ふっか！どっちなんだよ！！と思いつつ(笑)、カフさんの書くふっかがリアコすぎて、悶えながら読みました😁改めて、カフさんお疲れ様でした😊 (2022年12月17日 13時) (レス) @page45 id: b241e75ed7 (このIDを非表示/違反報告)
カフ(プロフ) - いくさん» ありがとうございます！好きだった人だからこそ無下にできない葛藤を上手く表現出来ていましたかね？💦楽しんでもらえてよかったです😄 (2022年12月7日 19時) (レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
カフ(プロフ) - meeeeenさん» ありがとうございます！そうですね😊ライバルにも幸せになってもらいたいと思いながらお話書きました！番外編もお楽しみ頂けたら嬉しいです！ (2022年12月7日 19時) (レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
カフ(プロフ) - きこさん» そう言って頂けて嬉しいです😊ありがとうございます😄番外編も引き続き楽しんでいただけるよう頑張ります👍 (2022年12月7日 19時) (レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カフ
| 作成日時：2022年11月18日 22時
