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「ありがとう。
楽しかった」
深「ん。良かった。
しばらく手不便だよね？」
「帰ったら病院行かないと…」
深「俺に出来ることがあったらいつでも言って？」
「ありがとう。
でも大丈夫だよ、深澤くんには涼子さんが…」
深「涼子さんがいても、Aちゃんの力になりたいって思ったらだめ？」
「だめじゃないけど…きっとあんまりよく思われないよ。」
深「…」
「康ちゃんもラウもいるから大丈夫。
お気持ちだけ受け取っておきます。」
深「…」
「ずっと好きだったんでしょ？
やっと恋が成就するのに他の女に構ってたら後悔するよ？」
深「…そうだね。」
優しくしてくれる深澤くんに胸が痛んだけど、努めて明るく返した。
すると彼は寂しそうにそう呟くと視線を逸らして俯いた。
出来上がった雪だるまも心做しか悲しそうな顔をしている。
深「でもさ、康二もラウールも誰もいなくてほんとに困った時は遠慮せず言っていいからね？
お隣さんなんだし、Aちゃんは無理しちゃうから。」
「…うん。」
結局、深澤くんはそれ以降滑りには行かなかった。
板の片付けをしてくると言って返却場所に行ってから早々に2階に登ってきて当たり前のように私の隣に座る。
深「疲れたー！」
「ふふ、後半は雪だるま作ってたけどね。」
深「まぁな。」
涼子さんの話は出さないようにお互い言葉を選んでいたと思う。
そういえば昨日名前を出さないでって言われたっけ。
さっきだって彼女のことを引き合いに出したら寂しそうな顔してた。
私は唯一の異性の相談相手だったはずなのに、この旅行で深澤くんは打って変わってその話題を避けるようになった。
皆でいる時、隣には相変わらず涼子さんがいるのにこうやって私といることを躊躇わない。
時々涼子さんよりも大切にされるんじゃないかって勘違いしてしまうほど、深澤くんは私のことを気にかけてくれた。
私が怪我したからなんだよね。
応援するべきなのに深澤くんの恋愛邪魔しちゃってることになる。
私のいない所で二人がどんな風に過ごしているかは知らない。
でも少なくともこの旅行では私の方が深澤くんとの時間を過ごしてしまっていると思う。
ごめんなさいっていう気持ちと一緒にいられて嬉しいって気持ちが交錯する。
好きなの…だから一番幸せになってほしいのに、時に自分の気持ちを優先してしまう自分が醜く思えて仕方ない。
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カフ(プロフ) - makko210jump622さん» 遅くなってごめんなさい💦お勉強お疲れ様です！お話読んでくれてありがとうございます☺️もどかしい展開が続いてしまったとは思いますが楽しんでもらえたみたいで良かったです💕 (2023年1月6日 23時) (
レス) @page43 id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
makko210jump622(プロフ) - 素敵なお話、ありがとうございました！勉強の合間に、とても楽しませてもらいました。途中、ふっか！どっちなんだよ！！と思いつつ(笑)、カフさんの書くふっかがリアコすぎて、悶えながら読みました😁改めて、カフさんお疲れ様でした😊 (2022年12月17日 13時) (レス) @page45 id: b241e75ed7 (このIDを非表示/違反報告)
カフ(プロフ) - いくさん» ありがとうございます！好きだった人だからこそ無下にできない葛藤を上手く表現出来ていましたかね？💦楽しんでもらえてよかったです😄 (2022年12月7日 19時) (レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
カフ(プロフ) - meeeeenさん» ありがとうございます！そうですね😊ライバルにも幸せになってもらいたいと思いながらお話書きました！番外編もお楽しみ頂けたら嬉しいです！ (2022年12月7日 19時) (レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
カフ(プロフ) - きこさん» そう言って頂けて嬉しいです😊ありがとうございます😄番外編も引き続き楽しんでいただけるよう頑張ります👍 (2022年12月7日 19時) (レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カフ
| 作成日時：2022年11月18日 22時
