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深｢入りまーす。｣
眠そうな辰哉が入ってくる。
椅子に座ると鏡越しに辰哉は私を見た。
目が合ったけどすぐに逸らすのはいつものこと。
それなのに…
深｢ねぇ乃愛ちゃん。
俺今日Aちゃんにメイクしてもらいたいんだけどいいかな？｣
乃愛｢えー、そんな…
まだ入ってそんなに日にちも経ってないし｣
深｢うん、でもずっとサロンで働いてきたみたいだし、全くの新人ってわけじゃないから大丈夫でしょ。｣
｢…｣
乃愛｢でも。｣
深｢いつまでも準備と片付けじゃ成長できないじゃん？
だからいいよ、俺の顔で練習して。｣
辰哉は柔らかく笑った。
乃愛さんのことを責めるわけでもなく、あくまでも自分のわがままみたいな言い方をしてその場の空気が悪くならないようにしてくれる。
昔からそうだ。
辰哉はよく周りを見ている。
自分のことよりも人のこと優先で、優しくて、気遣いが出来るんだ。
私はそういう所を好きになった。
今回も辰哉は気づいてたんだ。
乃愛さんが私に片付けばかりをさせて、本来のヘアメイクの仕事をなかなかさせてもらえないことを。
乃愛｢…まぁ、深澤さんがそんなに言うなら。
いいですよ｣
乃愛さんも辰哉がいる手前、それ以上何も返せないらしく、私と立ち位置を変わるように移動した。
辰哉の真後ろに立った私に彼が
深｢よろしくね。｣
そう言った。
突然のことに緊張しながら彼の顔に触れる。
浮腫みやすいからマッサージは欠かせないらしい。
久しぶりに触れた頬は冷たくて、ドキッとした。
深｢…そう…そこっ！いたたっ
やっぱAちゃんわかってるわー｣
マッサージを受けながらそんなことを言う辰哉の頬を乃愛さんにバレないように抓る。
乃愛さんになんて思われるか…
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カフ(プロフ) - 柚姫さん» ありがとうございます！ここから結構展開してくると思います！💜くんや🖤くんの気持ちがどう動くのかお楽しみ頂けたら幸いです！ (2022年4月5日 0時) (
レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
柚姫(プロフ) - 更新お疲れ様です。じっくり読ませていただきました。これからの展開が楽しみです。味方がいない状況は辛いのですが、💜さんがいてくれた事にほっとしました。ありがとうございます。 (2022年4月2日 8時) (レス) id: 31ed921faf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カフ
| 作成日時：2021年6月8日 21時
