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「あれ?ふっかさん早いね?」
そのうちにトイレから戻ってきた蓮がふっかを見てそう言う。
「あーたまたま早く着いちゃった。」
「そうなんだ。
あ、Aちゃん今日終わったら家行ってもいい?」
「ちょっと!ここで言わないでよ」
「いいじゃん。
ふっかさんはもう俺らのこと知ってるんだからさ」
蓮は辰哉に同意を求めるように辰哉の方に顔を向けた。
辰哉はまた特に気にする様子もなく
「朝からご馳走様」
そう言って部屋から出ていった。
気を使って出ていってくれたのかもしれないけど、この部屋を出なければならないのは辰哉ではなく私の方だ。
蓮に断りを入れて部屋を出ると遠くの方に辰哉の姿が見える。
小走りで追いかけると足音に気づいた辰哉が振り返った。
「もう出てきたの?
まだ早いんだから一緒にいればよかったのに。」
「そんなわけに行かないでしょ。
私もう仕事するから辰哉は楽屋戻って?」
「その呼び方、久しぶりに聞いた。」
「もういいから!早く!」
「目黒はさ、Aのこと本気で好きで一緒にいられる時間が増えて嬉しいんだよ。
だからって仕事を手抜いてもらっちゃ困るけど、そういうことはしないやつだから。」
「…わかってる。」
「いい男つかまえたな。」
「あんたがそれ言わないで!」
「あ、また戻った。」
「うるさい!」
「ふは、じゃあそろそろ戻るわ。」
辰哉はそう言って私の横をすり抜けていった。
久しぶりにまともに辰哉と話た気がする。
いつまでも避けられるわけが無いことはわかってた。
だけど辰哉はあの頃と全然変わらずに私に接してくるから一気に引き戻される。
これ以上近づいちゃだめ。
また傷つくだけ。
何より私には蓮がいるんだから。
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カフ(プロフ) - 柚姫さん» ありがとうございます!ここから結構展開してくると思います!💜くんや🖤くんの気持ちがどう動くのかお楽しみ頂けたら幸いです! (2022年4月5日 0時) (レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
柚姫(プロフ) - 更新お疲れ様です。じっくり読ませていただきました。これからの展開が楽しみです。味方がいない状況は辛いのですが、💜さんがいてくれた事にほっとしました。ありがとうございます。 (2022年4月2日 8時) (レス) id: 31ed921faf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カフ | 作成日時:2021年6月8日 21時