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予約の入っていないほんの僅かな時間で昼食を済ませ、私はまたシザーケースを腰に巻いた。
後輩が午後一の予約のお客様のシャンプーをしてくれている間にセッティングを済ませる。
これから私が対応させて頂くお客様は私がこの店舗に来た当初から担当させてもらっている常連さん。
歳もそれほど変わらないので親しくさせてもらっている。
髪をカットしながらたわいも無い世間話や、お客様の仕事や恋愛のことなど様々な話が途切れることなく続く。
美容師にはカットの技術だけでなくトーク力も必要なのだ。
綺麗に伸ばしたロングヘアを肩につくくらいのボブにというオーダー通り、軽くなった髪に表情もパッと明るくなるお客様。
｢今回もすごく気に入った。
さすがAさん、ありがとう｣
｢そう言っていただけて光栄です。
またの来店お待ちしております。｣
会計を済ませ、店の外まで見送る。
｢さ、次のお客様！｣
私は急いで店に戻った。
1人終わればまたすぐに次の予約が入っている。
毎日毎日お客様の髪を切って、笑顔で見送る。
これが私の日常。
運のいいことに青山の一等地に建つヘアサロンに勤めることが出来て、今やチーフという役職になりお店を任されるまでになった。
美容師は私の小さい頃からの夢。
大人になってもその夢は変わることなく、憧れの職業に就いて毎日すごく充実してる。
｢Aさん、今日のラストって目黒さんでしたよね？｣
｢うん。
カットだけだから早く上がっても大丈夫よ？｣
｢でも…｣
｢いつも残業ばかりなんだからこういう時はゆっくり休みなさい。｣
｢ありがとうございます。
二人のお時間邪魔しちゃ悪いですしね｣
｢そういう事じゃないんだけどな…｣
苦笑いをしてアポ帳を見る。
確かに私の最後のアポには"目黒蓮様"と書かれている。
自分で書いたその名前を指でなぞって先程とは違って自然と頬が緩む。
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カフ(プロフ) - 柚姫さん» ありがとうございます！ここから結構展開してくると思います！💜くんや🖤くんの気持ちがどう動くのかお楽しみ頂けたら幸いです！ (2022年4月5日 0時) (
レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
柚姫(プロフ) - 更新お疲れ様です。じっくり読ませていただきました。これからの展開が楽しみです。味方がいない状況は辛いのですが、💜さんがいてくれた事にほっとしました。ありがとうございます。 (2022年4月2日 8時) (レス) id: 31ed921faf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カフ
| 作成日時：2021年6月8日 21時
