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何とか頭をフル回転させて言葉を発しようとしたその時、ドアが開いて
｢俺とAちゃんは大学生の頃からの友達。な？｣
数年ぶりにあったアイツ…辰哉がニコッとこちらに微笑みかけていた。
数年ぶりの再会がこんな形なんて、思い描いていたものとは違う。
だけどこのタイミングで辰哉が現れてくれて助かったとも思った。
｢そ…そうなんです。
久しぶり〜深澤くん！｣
速まる胸の鼓動を押さえながら平然を装い辰哉に挨拶をした。
数年経ってちょっぴり大人っぽくなった辰哉、だけど笑顔も声もあの頃と変わらない。
嫌いなはずなのになんでこんなに懐かしく感じるんだろ。
向｢そういうことなんか〜
世間は狭いなぁ〜｣
岩｢ま、色々後で聞くとして、そろそろ時間だから準備するぞ。｣
岩本くんの一言で皆が動き始めた。
ひとまずほっと胸を撫で下ろす。
私は会話で途中になってしまったセッティングをささっと終わらせて一旦廊下に出ることにした。
あんな場所にずっと居たら息が持たないよ。
これから先が思いやられる。
.
｢元気だった？｣
廊下の壁に持たれて呼吸を整えていると、ガチャッとドアが開いた。
辰哉がそう尋ねながら廊下に出てくる。
そのまま歩いてくると私のすぐ側で止まった。
思いのほか距離が近くて私は変に身構えてしまう。
｢…気安く話しかけないで｣
｢冷てえな。
まぁ、そりゃそうだよな。
ろくな最後じゃなかったし…
A、俺の事嫌いだもんな。｣
辰哉は寂しそうな顔をしてそう言った。
なんでそんな顔するの？
あの時傷つけられたのは私じゃない。
辰哉は浮気して、楽しかったかもしれないけど、私がどれだけ苦しんでるか知らないくせに。
｢浮気されたら誰だって傷つくし怒るでしょ｣
｢あれは…｣
｢とにかく！
私たちが付き合ってたことは蓮やほかの2人には内緒にして！
あんただって蓮に知り合いだって言ってあるんでしょ？
それから岩本くんたちにも同じ様に言っといて。｣
｢めめのこと、"蓮"って呼ぶんだな。｣
｢当たり前じゃない。
彼氏なんだから。｣
｢ま、幸せそうでよかったよ。
これからよろしくな。｣
そう言うと辰哉はこちらを見ることなく部屋に戻っていった。
後半どんな表情をしていたかは見えない。
胸の鼓動がやけに大きく響いた。
久しぶりに会ったから緊張しただけ。
別にどうってことない。
そう言い聞かせて私は現場に戻った。
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カフ(プロフ) - 柚姫さん» ありがとうございます！ここから結構展開してくると思います！💜くんや🖤くんの気持ちがどう動くのかお楽しみ頂けたら幸いです！ (2022年4月5日 0時) (
レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
柚姫(プロフ) - 更新お疲れ様です。じっくり読ませていただきました。これからの展開が楽しみです。味方がいない状況は辛いのですが、💜さんがいてくれた事にほっとしました。ありがとうございます。 (2022年4月2日 8時) (レス) id: 31ed921faf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カフ
| 作成日時：2021年6月8日 21時
